ぱっくり開いた毛穴を引き締める!開き毛穴の原因となおし方
この状態は、肌の弾力性の低下、過剰な皮脂分泌、不適切なスキンケアなど、様々な要因によって引き起こされます。
開き毛穴は、肌の滑らかさを損ない、メイクでも隠しにくいうえ、メイクを重ねることで毛穴を詰まらせてしまい、さらに毛穴トラブルを悪化させるという負のスパイラルに陥りやすいです。
しかし、適切なケアと予防策によって、改善は可能です。
この記事では、「開き毛穴」の原因を掘り下げ、日常生活で取り入れることができる効果的な対策とケア方法を紹介します。
開き毛穴ってどんな状態?
「開き毛穴」とは、肌の表面にある毛穴が目立つようになり、拡大して見える状態を指します。
この状態は、毛穴周辺の皮膚の弾力性やハリが失われることで発生し、肌の滑らかさを損ない、老けた印象を与えることがあります。特に、鼻や頬などのTゾーン周辺に多く見られますが、肌のどの部分にでも発生する可能性があります。
開き毛穴の原因は多岐にわたりますが、主な要因としては皮脂の過剰分泌、肌の乾燥、加齢によるコラーゲンやエラスチンの減少、紫外線によるダメージ、不適切なスキンケアなどが挙げられます。皮脂の過剰分泌は毛穴を拡大させ、汚れや古い角質が溜まりやすくなります。また、肌が乾燥すると毛穴の周りの皮膚が硬くなり、毛穴が目立ちやすくなります。
さらに、加齢に伴う肌の弾力性の低下も、毛穴が開きやすくなる大きな要因です。
開き毛穴は目立ちやすい?
「開き毛穴」は肌の表面において非常に目立つ特徴であり、肌がボコボコして見えることが特徴です。この状態は、毛穴の周りの皮膚が弾力を失い、拡大してしまった結果生じます。通常、毛穴は皮脂や汗などを排出するための微小な開口部ですが、開き毛穴の場合、これらが通常よりも大きく見え、肌の滑らかさが損なわれます。
開き毛穴の存在は、メイクで隠すことが難しく、ファンデーションやコンシーラーを使用しても、肌表面の凹凸を完全にカバーすることはできません。
実際には、メイク製品が毛穴に溜まり、その凹凸をより強調してしまうことさえあります。特に、光が当たると影ができやすく、毛穴がさらに目立ってしまいます。これは、日常生活において自信を損ない、心理的なストレスの原因ともなることがあります。
開き毛穴が起きる原因
開き毛穴が起きるのには、いくつか原因があります。
お肌のハリが弱くなっている
開き毛穴の問題は、主にお肌のハリや弾力の低下によって引き起こされます。肌のハリと弾力を支える主要な要素は、コラーゲンとエラスチンという二つの重要なタンパク質です。
若い肌ではこれらのタンパク質が豊富に存在し、肌をしっかりと支え、滑らかで引き締まった状態を維持しています。しかし、年齢を重ねるにつれて、または紫外線の影響、不適切なスキンケア、不健康な生活習慣などにより、これらのタンパク質の生産が減少し、既存のタンパク質が劣化します。
コラーゲンとエラスチンの減少や損傷は、肌の弾力性とハリを失わせ、その結果、肌表面の細かな構造、特に毛穴の周囲の組織が緩んでしまいます。肌が引き締まる力を失うと、毛穴が開いた状態になり、目立つようになります。
皮脂過剰で毛穴が押し広げられる
皮脂の過剰な分泌は、開き毛穴の一因となり得ます。皮脂腺から分泌される皮脂は本来、肌を潤し、外部の刺激から保護する役割を担っています。しかし、脂が過剰に分泌されると、毛穴内に皮脂が溜まり、毛穴を押し広げる形で肌表面に現れます。特に、Tゾーンと呼ばれる額、鼻、あごなどの皮脂分泌が活発な部位では、この問題が顕著に現れやすいです。
美肌菌が弱くなっている
美肌菌とは、肌に自然に存在している有益な微生物の総称で、肌の健康を保つ上で重要な役割を果たしています。美肌菌は、皮脂などの肌から分泌される自然な物質を分解し、肌に潤いをもたらす成分を生成します。
美肌菌のバランスが崩れたり、その活動が弱まったりすると、肌から分泌される皮脂が適切に分解されずに毛穴に蓄積する可能性があります。正常な状態では、皮脂は美肌菌によって分解され、肌の健康維持に役立つ成分に変換されます。しかし、美肌菌が弱っている場合、この過程が十分に行われないため、余分な皮脂が肌表面に残ります。
毛穴内に皮脂が溜まると、毛穴を塞ぎ、拡大させる原因となります。これが開き毛穴の問題を引き起こし、肌の表面が凹凸に見えるようになります。また、溜まった皮脂は肌の表面でベタつきを引き起こし、清潔感のない印象を与えるだけでなく、汚れや細菌が付着しやすくなり、肌トラブルの原因ともなります。
メイク汚れの洗い残しにも注意
メイク汚れの洗い残しは、毛穴トラブルの一因となります。特にファンデーションやコンシーラーなどの油分を多く含むメイク製品は、洗顔で完全に落としきれない場合があります。これらのメイク汚れが毛穴内に残ると、いくつかの問題を引き起こします。
まず、毛穴内に残ったメイク汚れは、皮脂と混ざり合い、硬いプラグ状の物質を形成します。この硬いプラグが毛穴の出口を塞ぎ、毛穴詰まりの直接的な原因となります。毛穴が詰まると、その内部で皮脂が溜まり続け、毛穴の壁に圧力をかけて徐々に拡張させます。この過程で、毛穴は元のサイズよりも大きくなり、開き毛穴として目立つようになります。
毛穴の開きが悪化する!NG習慣
お肌にとってよかれと思っていることが、実は開き毛穴を悪化させているかもしれません。ここでは、NG習慣をご紹介します。
皮脂やメイク汚れを洗い流そうとクレンジングしすぎる
メイク汚れの洗い残しを防ぐために洗浄力の強いクレンジングを使用することは、一見効果的な解決策のように思えます。しかし、このようなクレンジング剤は、メイク汚れだけでなく、肌に必要な潤いも奪ってしまう可能性があります。
肌から潤いが奪われると、乾燥が進み、肌のバリア機能が低下します。これにより、肌は外部からの刺激に対して脆弱になり、様々な肌トラブルを引き起こしやすくなります。
さらに、肌が乾燥すると、肌を守ろうとする防衛反応として皮脂腺が過剰に活動し始めます。この結果、通常以上に皮脂が分泌され、過剰な皮脂は毛穴を詰まらせる原因となります。毛穴が詰まると、内部で皮脂が溜まり続け、毛穴を押し広げてしまいます。こうして拡大した毛穴は、開き毛穴として目立つようになり、肌の滑らかさや均一性を損なうことになります。
やたらと保湿をしすぎる
お肌の乾燥は、古い角質層が適切に剥がれず、毛穴の詰まりや開き毛穴の原因になることがあります。肌が十分に潤っていると、古い角質は自然に剥がれ落ち、新しい健康な肌細胞が露わになります。しかし、肌が乾燥しているとこのプロセスが妨げられ、古い角質が肌表面に蓄積し、毛穴を塞いでしまうことがあります。
一方で、過剰な保湿や不適切な保湿製品の使用は、異なる形で毛穴トラブルを引き起こす可能性があります。特に、肌に必要以上の油分を与えると、その油分が毛穴を塞ぐことになり、詰まり毛穴や開き毛穴の原因となり得ます。また、保湿製品に含まれる一部の成分が、特定の肌タイプにとっては刺激となり、肌のバランスを崩してしまうこともあります。
重要なのは、そもそもお肌を乾燥させないように、クレンジングや洗顔を見直していくことです。乾燥しづらいお肌作りを心掛けることで、不要な保湿を避け、お肌にとって最適なスキンケアをすることができます。
毛穴を隠すメイク用品を使っている
開き毛穴を隠そうとして使用するメイク用品、特に肌をなめらかに見せるためのプライマーやファンデーションなどは、毛穴を覆って一時的に肌表面を滑らかに見せることができます。これらの製品は、肌の凹凸を埋め、光の反射をコントロールして毛穴を目立たなくさせる効果があります。しかし、これらの製品が毛穴に残ると、肌の健康に悪影響を及ぼすことがあります。
メイク製品が毛穴内に残ると、その成分が毛穴を塞ぎ、肌からの自然な呼吸を妨げます。特に、油性の成分を多く含む製品は、皮脂と混ざり合い、毛穴内に硬いプラグを形成することがあります。このプラグは毛穴を詰まらせ、肌の新陳代謝を阻害します。さらに、毛穴が詰まると、皮脂の過剰な蓄積が起こりやすくなり、結果として毛穴がさらに拡張する可能性があります。
開き毛穴を根本的に改善する!正しいケア方法
開き毛穴は、単純に毛穴の皮脂をごっそり洗い流したり、たくさん保湿すればいい、という問題ではありません。
まずはクレンジングを見直す
開き毛穴を改善していくためには、肌への優しさを考慮したクレンジング選びが重要です。
洗浄力が強いクレンジングや、ミネラルオイルをベースにした製品、合成界面活性剤を多く含むクレンジングは、確かにメイクや皮脂の汚れを効果的に落とすことができます。しかし、これらの製品は肌に必要な潤いまで奪い去ってしまう傾向があります。
肌の自然な保湿成分を過剰に取り除くことで、肌は乾燥し、バリア機能が低下します。肌が乾燥すると、保護機能を高めようと皮脂が過剰に分泌され、結果として毛穴のトラブルを引き起こす可能性があります。
洗浄力の強いミネラルオイルは避けて植物オイルを
お肌に負担をかけないためには、植物オイルをベースにしたクレンジングを使用することが推奨されます。植物オイルベースのクレンジングは、肌にやさしく、自然な保湿成分を補いながら汚れを落とすことができます。
例えば、オリーブオイルやホホバオイルなどは、肌に潤いを与えるとともに、メイクや皮脂汚れを優しく落とすことができます。これらのオイルは肌との親和性が高く、肌の保護膜を守りながらクレンジングするため、肌の乾燥やバリア機能の低下を防ぐことができます。
合成界面活性剤にも注意を
メイク汚れや皮脂を落とすためには、水と油を馴染ませる界面活性剤が配合されています。
この界面活性剤にはいくつか種類があり、汚れを落とす力が強いと、その分皮脂を洗い流す作用も強くなってしまいます。
特に、合成界面活性剤には注意が必要で、お肌を乾燥させたり、お肌に必要な美肌菌も洗い流してしまうため、避けるのがおすすめです。
界面活性剤の種類についてはこちらの記事で説明していますので、具体的にどんな成分を控えるべきかは参考にしてみてください。
毎日のメイク用品を見直す
開き毛穴を根本的に改善するためには、毛穴を塞ぐ可能性のあるメイク用品の使用を控えることが重要です。
最初は、カバー力を重視したメイク製品を避けると、メイクの仕上がりが物足りなく感じられるかもしれません。しかし、肌に優しいメイク用品を選ぶことで、肌への負担を大幅に軽減できます。肌に優しいメイク用品は、肌を圧迫せず、毛穴を塞ぐことなく、自然な仕上がりを提供します。これにより、肌が呼吸しやすくなり、健康的な肌の状態を維持するのに役立ちます。
また、肌に優しいメイク用品を使用すると、それに伴って優しいクレンジングでメイクを落とすことが可能になります。肌に優しいメイク用品は、一般的に洗浄力の強いクレンジング剤を必要としないため、肌の必要な潤いを保ちながら、メイクを効果的に落とすことができます。これにより、肌の乾燥やバリア機能の損傷を防ぎ、毛穴の健康を守ることができます。
美肌菌を育てる
お肌にいる美肌菌を育てることで、皮脂がきちんと分解されて潤い成分が生成されるため、乾燥肌を防いでターンオーバーを整えたり、不要な保湿をやめてお肌にとって必要な保湿だけにすることができ、毛穴詰まりや開き毛穴を改善していくことができます。
美肌菌を育て、そのバランスを維持するためには、肌にやさしいスキンケア製品の選択が重要です。その中でも、豆乳発酵成分を含むスキンケア製品は、美肌菌を育てるのに特に有効とされています。豆乳発酵成分には、プロバイオティクスやポストバイオティクスといった有益な微生物や、それらの活動をサポートする栄養素が含まれています。これらの成分は、美肌菌の成長を促進し、肌の健康を内側からサポートします。
お肌にとって負担になる石油由来の成分や保存料、合成着色料などは避け、豆乳発酵成分を取り入れることは、長期的に見て毛穴トラブルの改善にとても役立ちます。
食生活や生活習慣の見直しもおすすめ
開き毛穴を改善するためには、身体の中からインナーケアしていくのもおすすめです。
糖質や脂質の取り過ぎに注意
糖質や脂質の摂りすぎは、皮脂の過剰分泌を招き、毛穴トラブルの原因となることがあります。特に、血糖値を急激に上昇させる食品の過剰な摂取は、インスリンの急増とともに、皮脂分泌を刺激する可能性があります。
白砂糖やお菓子、加糖ジュースなどの食品を避け、血糖値の上昇が緩やかな食品を選ぶことが肌の健康には重要です。例えば、玄米や全粒粉製品などの低GI(グリセミックインデックス)食品は、血糖値の上昇を穏やかにし、皮脂の過剰分泌を抑えるのに役立ちます。
また、脂質に関しても、質の良い脂肪酸の選択が重要です。揚げ物やファストフードなど、飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を多く含む食品の過剰な摂取は、体内での炎症反応を促進し、肌トラブルの原因となります。一方で、お魚やオリーブオイル、亜麻仁油などに含まれるオメガ3脂肪酸は、抗炎症作用があり、肌の健康をサポートします。
これらの健康的な脂質を積極的に取り入れることで、肌のバリア機能を強化し、毛穴トラブルの予防に役立ちます。
ストレスフルな生活なら見直しを
仕事に家事、育児など、忙しく過ごしているとある程度のストレスは避けられませんが、過剰なストレスはホルモンバランスに影響を与えます。
ストレスが過剰になると、アドレナリンやコルチゾールなどのストレスホルモンが分泌されます。これらのホルモンの増加は、男性ホルモン(アンドロゲン)の活動を促進することがあります。
男性ホルモンの一つであるテストステロンは、皮脂腺の活動に直接的な影響を与えます。テストステロンが皮脂腺に作用すると、皮脂の生産を促進し、結果として皮脂の過剰分泌が起こることがあります。
そのため、ストレス管理は肌トラブルの予防において非常に重要です。リラクゼーション技法、十分な睡眠、適度な運動、趣味や興味を持つ活動などを通じてストレスを適切に管理することが、肌の健康を保つ鍵となります。これらの対策により、ホルモンバランスを整え、皮脂の過剰分泌を抑制し、肌の状態を改善することができます。
皮脂過剰とお肌のハリ対策で開き毛穴を治そう!
開き毛穴を改善するためには、まずはクレンジングの見直しをして、お肌に必要な潤いや美肌菌を大切にしていくことが重要です。
お肌が本来持っている力を取り戻すことで、ハリが戻り、開いた毛穴が少しづつ改善されていきます。
また、インナーケアとしては食生活やストレスの発散も効果的です。
無理のない範囲から取り入れていくことで、毛穴トラブルの改善に役立ちます。
記事の監修
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。
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