「菌が増えると白髪も増える?」頭皮と髪と菌の複雑な関係を全力でまとめてみた!
こんにちは! 下川です。
今回は、かねてより(たしか去年の3月くらいから笑)ご要望をいただいていた「頭皮と髪と菌の関係について」です。
本当に、大変お待たせいたしました!
執筆にあたり、まずはいつものごとく「どれくらいの人」が「どんなこと」に悩んでいるのか。を把握するため、KINSの公式Instagramのストーリーでアンケートを行いました。その結果がこちら!
結果を見て驚愕!!
なんとKINSのフォロワーさんの90%近くの方が頭皮の悩みを抱えていることが明らかに。
え!皆さんこんなに頭皮や髪について悩んでいたの?!
ということで、今度はさらに深掘って具体的にどのような悩みを抱えているのかまで聞いてみました。
↓実際に届いたメッセージがこちら。これでもスペースの関係で一部しか載せきれませんでした↓
すると、まあ本当にたくさんの方から助けを求める声が…!
ということで!今回も皆さんの頭皮と髪に関する悩みを完全に解決するために、全力でまとめていきたいと思います!!
【こんな方に読んでほしい!】
・頭皮のかゆみやフケで悩んでいる
・最近、白髪が増えてきた
・髪がよく抜けるような気がする
・今はまだ頭皮・髪のトラブルがないけど将来的が不安…
*毎度のことながら本記事でも、皆様にわかりやすくお伝えすることを目指していますので、ライトな口調お許しください!
実は、「髪の悩み」=「頭皮の悩み」だった!
まずは、先ほどのアンケートの話に一度戻ります。皆さまから集まった声を見ていると、悩みは大きく分けて以下の4つに収束することがわかりました。
・かゆみ
・フケ
・白髪
・抜け毛
なんとなく、心当たりがあるという方も多いのではないでしょうか?
また、この悩みを見ていると、「頭皮」についての悩みと「髪」についての悩みに分かれるのかなあ…なんて思った方もいらっしゃるかもしれません。
ただ、そこに大きな落とし穴が。もしかして、皆さん髪の悩みと頭皮の悩みを分けて考えていませんか?
実はそれは大きな間違いで
「髪の悩み」=「頭皮の悩み」と言えるのです!
ここで2つの研究の紹介をしたいと思います。
1つ目の研究では、101人の日本人女性の頭皮の状態が観察されました。その結果、頭皮の状態が悪い人ほど、髪の弾力性が低下することがわかりました。
2つ目の研究では、281
名を対象に頭皮の赤みと毛髪の本数、太さ、白髪の割合について解析を行いました。その結果、頭皮の色が赤い人ほど、白髪の割合が高くなり、毛髪の本数は減る傾向が確認されました。(その研究の詳細はこちら。)
うねりやパサつきなど髪についても色々な悩みを抱えている方が多いかと思いますが、なんとその原因を辿ると「頭皮」の問題がありました。つまり、白髪も抜け毛も根本は「頭皮」にあったのです。
そして、さらにさらに分析していくと「ある存在」が関わってきていることがわかりました!
そう!それが「菌」です!!
私たちの頭皮には、お肌と同様、無数の菌が存在しています。そして、その菌の状態によって、頭皮の健康状態も大きく左右されていました。
ただ、今回の話は「菌」、つまり細菌だけにとどまりません。
新メンバーの「真菌」も登場します!(笑)
それでは、次章から詳しく私たちの頭皮上で、菌や真菌が何をしているのか見ていきましょう!
あなたの頭皮で起きている三角関係?
改めてになりますが、本記事の登場人物を整理します。こちらの3人です!
・菌
・真菌
・皮脂
「菌」とはつまり細菌。乳酸菌やビフィズス菌、黄色ブドウ球菌などが代表的で、頭皮にも無数の菌が生息しています。
そして、「真菌」はカビや酵母のこと。酵母といえば、パンの発酵にも関わっているのが有名。ただ、今回登場する酵母は少し曲者です…(笑)
もちろん真菌といっても、私たちにとって良い働きをしてくれる菌がいれば、悪さをしてしまう菌も存在します。例えば、足のトラブルを引き起こす「水虫」も真菌の一種です。
最後に「皮脂」は皮膚からでる脂分です。皮脂について言えることは、とにかく「質」と「量」が重要だということ!この点については、この後詳しく解説します
それでは、この登場人物を一人ひとり詳しく見ていきましょう。
①菌
頭皮に住む菌は、さらにメンバーが何人かに分かれます。それは
・表皮ブドウ球菌
・アクネ菌
・コリネバクテリウム
これらの菌は頭皮だけでなく、お肌にも同じく住んでいる菌たちです。KINS
BOXのサービス内のスキンテストでも計測している菌たちなので、もしかするとKINSユーザーさんにとっては馴染み深い菌たちかもしれません。
ただ頭皮では、全菌数に占める彼らの割合が顔より多くなっています。そのため、さらに大きな存在感を頭皮上ではなっています。そして、この中でも特に重要なのが、アクネ菌とコリネバクテリウム。その理由は、皮脂をエサにするから。
普段は大人しめな彼らですが、バランスが崩れてしまうと急に頭皮で悪さしてしまうことに。バランスが崩れてしまう要因としては、皮脂や外的要因(ヘアケア商品、汚れなど)が挙げられます。
②真菌
真菌にももちろんたくさんの種類がいるのですが、今回登場するメインキャストは「マラセチア」です。こいつが本当にキーマン!初めて聞いたという方は、ぜひこの名前を覚えていってください!
マラセチアは悪さをする真菌の代表格で、例えば背中ニキビなんかにも関わってきています。そして、こいつが頭皮で暴れだすと脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の原因にも。脂漏性皮膚炎とは頭皮の疾患の一つであり、痒みやフケを引き起こしてしまいます。
そして、菌と真菌の関連性を説明すると、お互いに影響をしあっており、菌のバランスが崩れると真菌のバランスも崩れることに繋がります。また、マラセチアが増える要因は何かというと、これもまた菌と同じく「皮脂」です。
つまり、「マラセチア」と「菌」と「皮脂」は三角関係にあることがわかるかと思います!
③皮脂
もうここまで読んでいただければ、皮脂がどれだけ重要かわかっていただけたかと思います。ただ、誤解して欲しくないことは皮脂は頭皮を保護してくれる必要不可欠な存在だということ。
とりあえず、こちらのグラフをご覧ください。皮脂中に含まれる6つの成分の含有量を示したものです。実は、この成分のうち80%近くがお肌にプラスの影響を与えてくれる成分。
例えば、グリセリドは化粧水の主成分「グリセリン」と脂肪酸がくっついて作られたもの。そしてワックスエステルは、オイルケアの代表格「ホホバオイル」に似た成分です。
つまり、皮脂とは言わば天然の化粧品のようなものなのです!
ただ、その「質」と「量」が崩れてしまうとトラブルの原因に。
まず「質」についてですが、先ほど登場した皮脂成分6つのうち悪さをしてしまう成分は2つのみです。この含有量が変動し、悪さをしてしまう成分の割合が高まることが、すなわち「質」が低下するということなのです。
それでは、その「質」が低下してしまう理由についてですが、これは生活習慣の影響が大きいです。例えばですが、日頃食べている油も関わってきます。ラーメンやハンバーガーなど質の悪い油を食べ続けると皮脂の質を低下させる恐れがあり、逆に、フィッシュオイルやアマニ油といったといった油を摂取しているのであればプラスの影響が期待できます。
このように日々の積み重ね一つひとつが皮脂の質に影響を与えるのです。
次に「量」について。量とは、シンプルに皮脂の分泌量です。皮脂は皮膚を保護する他にも、菌や真菌のエサになるという役割があります。そこで、皮脂の過剰な分泌が起こると、頭皮に住む菌たちの暴走を招き、トラブルの原因となってしまいます。
実際に101名の頭皮環境を調べた研究では、頭皮トラブルの多い人ほど皮脂の量が有意に多くなることが示されました。この皮脂の「量」を乱してしまう要因については、次の章で詳しく解説いたします。
頭皮について言えることは、この3要素(菌、真菌、皮脂)が複雑に絡み合っていて、それぞれの乱れによりフケやかゆみといったトラブルの原因になるということです!
この複雑さについて軽く説明すると、脂漏性皮膚炎は一般的には、マラセチアの増殖が原因の病気と言われていますが、実は、マラセチアがまったく関係のない場合もあります。
それでは、その時頭皮では何が起きているのかと、今度は逆にアクネ菌が激減していて、それが原因で脂漏性皮膚炎が発症していたのです。
さらに、私の知り合いの大ベテランの皮膚科の先生でも、症状を見るだけでは、どの菌やどの真菌が関わってきているのかまったくわからないそうです。
頭皮、本当に奥が深いです……!
皮脂をコントロールするためのたった”2つ”の方法
様々な要素が複雑に絡まり合い、まだ不明な要素が多くあると言えど、菌も真菌も、暴走の原因の一つに皮脂が関わっているのは確かです。そこで、頭皮トラブルをなくすためのファーストステップは「皮脂」をコントロールすることにあると言えます!
それでは、その皮脂はどうすればコントールできるのでしょうか?大きく分けて、2つあります。
①血糖値の急激な上昇を抑える
皆さんも一度は「急激な血糖値の上昇は良くない」ということを聞いたことはありませんか?
実は、急激な血糖値の上昇は皮脂目線に見ても最悪。
血糖値が急上昇すると、成長ホルモンに似た物質が過剰に作り出されます。この成長ホルモンに似た物質が作られすぎるとどうなるかは、思春期の肌を想像してみると良いかもしれません。
そうです。皮脂が大量に作られることとなり、頭皮や肌トラブルを招いてしまうのです。
そして、血糖値の急上昇を招いてしまう食品がこいつらです。
・白い炭水化物
・白い砂糖
・果糖ブドウ糖液糖
白い炭水化物とは、その名の通り色の白い炭水化物。白米やうどん、白いパンなどが該当します。白米が美味しいのは本当にわかるのですが、できるだけ「玄米」に切り替えるのが菌ケア的にもグッドです。
白い砂糖はそのまま白砂糖。そして、果糖ブドウ糖液糖はデンプンから作られる液状の糖です。清涼飲料水などに多く含まれています。
②男性ホルモンと女性ホルモンのバランスを整える
男性ホルモンと女性ホルモンのバランスが崩れ、男性ホルモンの割合が増えてしまうと、これまた皮脂分泌バランスの乱れを引き起こす原因に。
それでは、ホルモンバランスはどうなると崩れるのでしょうか?
ここにも関わってきているのが腸内細菌です。脳と腸内細菌、そしてホルモンは互いに密接に繋がりあっています。
これを脳腸相関と言います。
ただ、脳腸相関について語り始めると、それだけでこの記事が終わってしまうので、詳しい説明はまた別の機会に(笑)。
とりあえず、今回はホルモンバランスが悪化すると皮脂バランスも悪化する。そのホルモンバランスに影響を与えているのは腸内細菌。ということまで覚えていただければ構いません。
ただ結局、腸内細菌を整えることが大切なんだよ!と言うと、「腸が大切なことはわかる。ただ、腸内環境を整えると言えど、いっぱいやらなきゃいけないことがありすぎて、何から始めれば良いかわからない…!」という皆様のお声が聞こえてくるような気がします。
そこで、明日から実践できる!皮脂をコントロールする効果的な方法を今から伝授いたします!
内側ケア:結論!やっぱり緑茶が最高だった!!
昔からご愛顧いただいているKINSユーザーさんならもしかしたら知っているかもしれませんが、ちょうど一年前も私、実は緑茶について熱く語っていました(笑)。
その時はちょうどコロナが流行りはじめた時期で、免疫力を高めるために緑茶に含まれるエピガロカテキンという成分を激推ししていました。
ただ、同じ緑茶について勧めるにしても、今回は皮脂目線ということで、目当ての成分が異なります。その今回注目したい成分というのが「エピガロカテキンガレート」です!
エピガロカテキンとエピガロカテキンガレートはどちらも緑茶に含まれるカテキンの一種なのですが、エピガロカテキンガレートは特に抗酸化力に優れているのがポイントです。抗酸化力があることにより、皮脂の分泌量を抑えてくれる効果があります。
余談ですが、この記事を執筆するにあたり論文を読みあさっていたところ、このエピガロカテキンガレートを飲まずに、直接皮膚に塗るという研究をまとめた論文がありました。その研究では、なんとエピガロカテキンガレートを塗ることで皮脂量が27%も減少したことが示されていました!
エピガロカテキンガレート、マジですごいです(笑)
さて、この成分は熱い緑茶を淹れた時に良く出る成分なので、頭皮トラブルに悩んでいる方はなるべく熱いお湯で出した緑茶を飲まれると良いかもしれません。
そして、菌の変態こと私、下川穣。もちろん、ただただ緑茶をオススメするだけでは終われません。
今回、エピガロカテキンガレートを”最大限”活かす裏ワザまでご用意しました!!
これはもちろん自分で開発したわけじゃなく、実際に論文に書いてあったことですよ(笑)。ですので、安心してお聞きください!
ズバリ!その方法とは
・熱い緑茶を
・一晩絶食
・オメガ3脂肪酸と
・ビタミンCと一緒に
・超軟水で
で飲むことです!!
「いやいやキツすぎるでしょ!」と思われる方もいるかもしれませんが、一晩絶食とは、つまり朝の空腹状態を作り出すことが大切ということ。もし、夕飯を抜くのがつらいという方は、前日は夜18:00前の早めに夕食を済ませておくとと良いかもしれません。
そして、この緑茶の飲み方、実は皮脂目線だけでなく、菌ケア目線でも最高なんです。例えば、オメガ3脂肪酸は腸内細菌を育ててくる菌ケア的にとても重要な成分の一つ。魚やナッツ類に豊富に含まれています。
次に超軟水とはなんぞやということについて。一般的に水の硬度は
硬度=(カルシウム量mg/L×2.5)+(マグネシウム量mg/L×4)
で測ることができます。
エピガロカテキンをより多く抽出するために軟水の方が優れている理由は、カルシウムイオンやマグネシウムイオンが含まれていないから。硬水にはこれらの成分が豊富に含まれており、せっかくのエピガロカテキンガレートがこれらの成分と反応してしまうのです。
そして、軟水や硬水の基準は以下のようになっています。
・軟水:100mg/L未満
・中硬水:100mg/L~300mg/L
・硬水:300mg/L
ちなみにですが、一般的な水道水の硬度は
71.4mg/Lで、軟水代表VOLVICさんは60mg/L、硬水代表evianさんは304mg/Lとなっています。
つまり蛇口をひねれば出てくる水道水も軟水ではあるんですね!
ただ、今回必要な水は“超”軟水と言うことで、こちらにオススメの軟水も貼っておきます。気になった方はチェックしてみてくださいね。硬度はなんと驚異の0.2mg/Lです!
そしてそして…これだけ伝えられてもじゃあ「具体的に何を食べれば良いの?」と迷われる方も多数いらっしゃることを予想し、メニューまで準備しちゃいました!!
しかも、理想バージョンと手抜きバージョンまで!(笑)
朝から頑張れる方は理想バージョンを、忙しくてこんな朝食を準備してる暇なんてない!という方は手抜きバージョンを参考にしてみてください。
今日からあなたも爽やかな菌の変態、理想の菌ケアバージョン
メニュー
・緑茶
・鮭とパプリカ、ブロッコリーのせいろ蒸し
・玄米
・味噌汁
・黒仙石納豆
・ぬか漬け
これがエピガロカテキンガレートの力を引き出す「理想の朝食」です!
オメガ3脂肪酸は鮭の切り身から。ビタミンはパプリカとブロッコリーから摂取。そして、それをさらに蒸し料理にし、発酵食品と共に食べる。まさに菌ケア的にも理想の朝食です。
ちなみにですが、「蒸し料理」の魅力については以前こちらの記事でまとめましたので、この記事とあわせて読んでみてください!
ただ、こんな朝食を毎日作るのって正直大変ですよね。そこで、長く続けたい場合は、次の手抜きバージョンを参考にしてみると良いかもしれません。
私の朝は忙しいの!とにかく時短したいバージョン
メニュー
・緑茶
・キウイ
・イチゴ
・くるみ
急に品数がグッと減りました(笑)。
ただ、しっかり要点は抑えていますよ。オメガ3脂肪酸はくるみから。ビタミンCはキウイとイチゴから摂取できます。
この朝食さえ食べていれれば、内側からの皮脂のコントロールは完璧です!もし、オメガ3脂肪酸やビタミンCを何から摂ればよいかわからないという場合はぜひ真似してみてください。
それでは、最後に最強のオススメ緑茶を共有して、次の外側ケアの話に移りたいと思います!
私が自信を持ってオススメする緑茶は茶友さんの「あさつゆ」です!
この緑茶が本当に美味しくて…!今までいくつも緑茶を飲んできましたが、これを超える緑茶にはまだ出会えていません(笑)
リンクを貼っておきますので、こちらも気になったらチェックしてみてください。
外側ケア:ポイントは頭皮も顔と同じように扱うこと
内側からのケアと同じく重要なのが外側からのケアです。
本題に入る前に、まずはなぜ髪の毛の悩みに菌が関わってきているのかという点から軽く説明したいと思います。
その理由は、ズバリ髪の毛の生えてくる毛根内、毛根付近にこそ菌がいるから。例えば、アクネ菌なんかは嫌気性細菌なので、普段は毛根の奥底に隠れています。そんなところに住んでいるものですから、髪の毛に与える影響が大きいのもうなずけますよね。
そして、毛根付近に住むマラセチアやアクネ菌が暴れ出すと、それを抑えるために炎症が起きます。ちなみにですが、炎症とは身体を守るための行為ですので悪いものではありません。ただ、それが慢性化するのが問題で、炎症が長引けばフケなどの原因にも…。
そして、さらにまずいのはここからです。炎症が慢性化し、免疫細胞がもう毛穴はムリ!と判断してしまうと、その毛根を免疫細胞が捨ててしまいます。すると毛根から髪の毛が抜け落ちます。つまり、抜け毛です。
次は白髪との関係について。ここには「活性酸素」が絡みます。この活性酸素も本来であれば、私たちの身体に備わった防御機能の一つなのですが、やはり増えすぎると頭皮の老化の原因になってしまいます。
活性酸素は非常に強い酸化作用を持っています。この酸化にも関わっているのが「マラセチア」。マラセチアが多い頭皮ほど活性酸素が多く、酸化が激しいことがわかっています。
この酸化という作用は言わば爆弾のようなもの。有害なウイルスや細菌以外にも、大切な細胞たちまで傷つけてしまいます。
その被害にあっているのが「メラノサイト」という細胞。メラノサイトは頭皮で色素を作ってくれているのですが、酸化に巻き込まれるとこの細胞まで殺されてしまいます。それにより、色素が作れなくなり白髪になってしまうのです。
ただ、もちろん白髪や抜け毛は遺伝要因なども絡まり合ってきます。そのため、老化に関してはどうしようもない点もあります。それでも、その進行には日々の生活習慣が関わっているのも事実。
そこで、少しでも頭皮・毛髪トラブルを改善したいのであれば、これからお伝えする3つのことをぜひ実践してみてください。ポイントは簡単、顔と同じように頭皮も扱う!です。
①まずは「紫外線ケア」
外側からの頭皮ケアでまず意識して欲しいことが紫外線ケアです。普段外出される時って、お肌には日焼け止めを塗っていますよね?
それと同じことを頭皮でも行うだけです。ただ、頭皮にクリームタイプの日焼け止めを直接塗るのはなかなかに難しいと思うので、スプレータイプの日焼け止めがオススメです。頭にシューッとひと回ししてから外出するようにしてみてください。
そして、特にオススメの日焼け止めが「アクアナチュラUVプロテクター」です!成分が強すぎず、しっかりと紫外線対策もできる優れものです!
②シャワーの設定温度、高すぎませんか?
皆さんのご家庭のシャワーの設定温度は何度でしょうか?
なんと熱いシャワーは頭皮の乾燥を引き起こしてしまうことがわかっています。
そして、頭皮が乾燥すると皮脂の増加に繋がります。ですので、シャワーはなるべく低い温度で行うのがポイント。
具体的には、37度よりも低い温度をすることで頭皮の乾燥が軽減されることがわかっています。できれば、お湯ではなく水洗いが良いのですが、流石に水でシャワーをしていると風邪をひいてしまうので、ぬるま湯を意識してみてください。
これからの時期、暖かくもなりますので今までよりもシャワーの温度を1度下げるだけでも変わってくるかもしれません!
③シャンプー、トリートメントは”きっちり”選ぶ
私が洗顔に対して、いつもお伝えしていることは「W洗顔」はヤメて!です。これはもちろん頭皮に対しても同じです。なぜならば、頭皮もお肌もそこに住む菌のメンバーはほとんど同じだからです。
そして、実は皆さんの使っているシャンプー・トリートメントには、洗顔なんて比じゃないくらい強い「界面活性剤」が使われています。特にトリートメント…。
強い界面活性剤の何が問題かというと、とにかく頭皮に必要な皮脂まで洗い落としてしまうことです。皮脂は多すぎるとトラブルの原因になるのですが、もちろん過剰に洗い流してもトラブルの原因に。
特に気をつけたい成分が、ラウリル硫酸Na、ラウレス硫酸Na、オレフィンスルホン酸Na
などのような洗浄力の強い合成界面活性剤です。界面活性剤は陽イオン→陰イオン→両イオン→ノニオンの順番に強さがあるのですが、シャンプーやトリートメントに含まれている界面活性剤はほとんどが陽イオンや陰イオン界面活性剤です。
また、シャンプー・トリートメント選びにおいてもう一つ気をつけたいのが「pH」です。pHとは酸性やアルカリ性を示す数値で、私たちのお肌は健康な状態であれば、弱酸性(pH4.1〜5.8)に保たれています。
この弱酸性が崩れると、頭皮の悪玉菌が動きやすい環境に。マラセチアはpH5.5の時と比較し、pHが6.5になると多くのアレルギー物質を作り出すことがわかっています。
そこで、シャンプー・トリートメントもお肌と同じ「弱酸性」を選ぶのがポイント。ただ、世の中に出回っているシャンプーはほとんどがアルカリ性に傾いています。
「じゃあ、頭皮に優しいシャンプーってどんなものを使えば良いの?!」という質問に対してですが、もちろんオススメは、発売を控えているKINSの『SHAMPOO &
TREATMENT』です!!(笑)
ちょっと冗談ぽく言いましたが、本気で頭皮のことを、頭皮の菌のことを考えてシャンプーとトリートメントを作りました。私が今まで見てきたシャンプーの中で、ダントツで頭皮の菌を労った設計になっているのは確実です。
既にユーザーの方は4月15日から、まだユーザーではない方は5月10日から発売いたしますので、ぜひチェックしてみてください!
P.S. KINSがいつか細菌と真菌と皮脂の関係を明らかにします!
ここまで頭皮・髪のケア方法について全力で語ってきました。そして、頭皮と菌、真菌、皮脂の関係には多くの可能性にあふれていることがわかっていただけたかと思います。
また、実はKINSでも、昨年末より一部のユーザーさんに協力いただいて、頭皮の菌と悩みの関係を調べ始めました。すると徐々に…ですが、菌の状態と悩みの傾向が見えてきました。
現状の頭皮検査の結果案のチラ見せです。
細菌と真菌と皮脂(量と質)の関係を皆さまの悩みごとに分類し、すべて網羅的に調べれば、おそらく頭皮のかゆみやフケ、ニキビにもさまざまなタイプがあり、タイプ別の対策がみつかるはずです!
そんな研究は世界中の論文しらべても、誰もやっておらず、これはKINSがやるしかないと思っています!!
頭皮検査はまだまだ試作段階で皆さまのもとに提供する準備が整っている状態ではありませんが、再来月には、必ずお届けができるように全力で研究を進めます!お楽しみにお待ちいただければ幸いです。
そして!今までは研究といっても、外部の企業さんと連携して行っていたのですが、ついにKINSにも自社ラボができました!見てください!このなんかよく分かんないけど凄そうな機械たちを(笑)。
4月からは新しくラボを設営、研究メンバーを仲間にし、KINSもどんどん前に進んでおります。少しでも皆さまのお力になれるよう邁進いたします!
これからのKINSにもどうぞご期待ください!!
*頭皮のトラブルが起きた場合はご自身で判断なさらず、まずは皮膚科医への受診をオススメします。
記事の監修
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。
INSTAGRAM : @yutaka411985 , @yourkins_official
X : @yutaka_shimo