掲載日 | 2023.09.23
更新日 | 2023.09.23

リーキーガット症候群とは?改善させる方法・悪化させる生活習慣

掲載日 | 2023.09.23
更新日 | 2023.09.23
「リーキーガット症候群」という言葉があります。
あまり聞きなれないかもしれませんが、この腸に起きる症状が、実は身体の様々な不調に関わっていると考えられているのです。

肌荒れ、お通じの悩み、アレルギーなど…。重病ではなくとも日々気になる慢性的な不調が、実は腸の状態に関係しているかもしれません。そんな「リーキーガット症候群」の原因や対策について詳しく解説します。

腸から菌が漏れる?リーキーガット症候群とは

リーキーガット症候群とは、「漏れる」という意味のリーキー(leaky)と「腸」という意味のガット(gut)の2つの語句が組み合わさった言葉であり、日本語では「腸漏れ」と訳されることもあります。

このリーキーガットによって引き起こされる可能性のある症状は様々。

ざっと例を挙げると

  • アレルギー
  • 肌荒れ
  • お腹が張る、おならが多い
  • アトピー
  • 関節痛
  • PMSが重い

など、関連すると考えられている不調は多岐に渡ります。

もしあなたがこれらの症状に悩んでいる場合、もしかすると原因はリーキーガットにより、腸からさまざまな物質が漏れ出ていることもあるかもしれません。

腸のバリア機能が崩れることでリーキーガット症候群に

腸のバリア機能は本来、細胞同士を隙間なくくっつけるノリのような「タイトジャンクション」と、腸管を覆う粘膜である「ムチン」から形成されています。そしてリーキーガットは菌のバランスが崩れることで、この「腸管バリア機能」が損なわれることにより発生します。

つまりざっくりとイメージするなら、「腸管粘膜が薄くなり、細胞同士を繋げるノリが溶けて、腸に穴が開いたような状態」がリーキーガットというわけです。

そして、リーキーガットの問題点はこの穴から、腸内細菌や菌の作り出した毒素、老廃物が漏れ出すこと。腸から漏れ出したこれらの成分は、血液を通り皮膚や各臓器へと運ばれます。

結果、異物として扱われることでアレルギー反応や、肌荒れを引き起こしてしまうのです。

リーキーガット症候群が身体に与える影響についてはこちら▼


さらに強い腸管粘膜を作るために、ムチンと相性の良い菌

実は、腸内にはもともとムチンを増やしてくれる菌が存在しています。その菌の名前は「アッカーマンシアムシニフィラ菌」。なんだか覚えにくい名前ですよね。

ただ覚えて欲しいのは、この菌の名前ではなく増やす方法です。

この善玉菌を増やすためには、緑茶カテキン、ブドウのポリフェノール、クランベリーのポリフェノールの3つの成分が効果的と考えられているのです。

また、アッカーマンシアムシニフィラ菌は「痩せ菌」とも呼ばれ、ダイエットにも深い関りがある菌。明日のキレイのために積極的に増やしていきたい味方なのです。

菌をケアして強い腸を作りながら、キレイをサポートする。
今日のデザートはブドウとクランベリーにしてみてはいかがでしょうか。

また、毎日飲むものを緑茶に変えてみる、というだけでも立派な菌ケアになりますよ。
毎日できる簡単なことから、始めてみましょう。

簡単にできる菌ケアのはじめかた、食べ物についてはこちら▼


ムチンを減らし、リーキーガットに繋がる生活習慣

怖いのは、リーキーガットにつながる食品を知らず知らずのうちに口にしてしまっているということ。実は、私たちが普段食べているものの中にも、腸内環境を見出しリーキーガット につながると考えられるものが多くあります。

西洋的な食事

西洋の食事といってもヨーロッパ系の料理というよりは、ハンバーガーやピザなどいわゆるアメリカ的な高脂肪な食事を意味します。ジャンクフードとも呼ばれるものが当てはまります。

ジャンクフードには野菜や海藻が少なく、善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維がほとんど含まれていません。そのため善玉菌が増えづらい環境を作ってしまうだけでなく、高脂肪な食事は悪玉菌のエサになりやすいという要因もあるのです。

白砂糖、人口甘味料の摂り過ぎ

一般的な精製糖(白砂糖)ですが、悪玉菌のエサになりやすいという一面があります。腸内環境の観点からは控えたい食材のひとつ。
血糖値を上げるものでもあるので、菌の観点以外でも控えめにするのがおすすめです。

そしてよくお菓子などに含まれる「果糖ブドウ糖液糖」という成分。清涼飲料水などにも多く含まれています。
こちらも腸内細菌のバランスにはあまりよくないと考えられているので、代わりにハチミツやメープルシロップ、甘酒などを甘味料として代用するといいでしょう。

アルコール

アルコールを飲むとついつい脂っこいものが恋しくなりますよね。実は、それはアルコールにより、脂っこい食べ物に含まれている「長鎖脂肪酸」が少なくなるから。長鎖脂肪酸は乳酸菌のエサにもなります。

さらに、アルコールはムチンを減らすだけでなく、乳酸菌も減らし腸内細菌バランスの悪化も招いてしまうとされています。菌を大事にするためには、お酒はほどほどに嗜む程度にしましょうね。

痛み止め薬

痛み止め薬も実はムチンを減らしてしまうとされるものの一つ。

もちろん治療のため医師に処方された場合や、生理痛や頭痛などで痛み止めがどうしても必要となる場合は仕方がないのですが、自己判断での使いすぎには注意をしましょう。

ストレス

ストレスはリーキーガットの大敵。
ある論文では、軽い電気ショックと、緊張をしながら人前で話すことのどちらの方が腸に負担がかかるのかについて調べられています。

結果、リーキーガットが進んだのは、後者の緊張下で人前で話すでした。つまりストレスはリーキーガットの大きな引き金になるということです。

ただ、ストレスを全く感じないという生活はなかなか難しいですよね。そこで、入浴や睡眠などストレスケアを意識してみるとよいかもしれません。

激しすぎる運動

WHOは、汗のかく運動であれば週に75分、ウォーキングであれば週に150分、健康な体をキープするために行うことを推奨しています。さらに適度な運動は腸内細菌にとっても有用であることが数々の論文によって示されています。

ただ、その運動も度が過ぎるとムチンを減らし、リーキーガットの原因になってしまうそう。何事も「ほどほどに」が重要なのですね。

リーキーガット症候群の原因と対策を知り内側の菌ケアを

腸に穴が開き老廃物が流れ出ることによって発症するリーキーガット症候群。
病気とまではいかない、プチ不調を抱えているという方は「腸が漏れて」いるのかもしれません。

腸内環境のために意識する「菌ケア」は、日常習慣の見直しから。
もし少しでも思い当たる節があれば、ぜひこの記事を参考に生活習慣の改善を行ってみてくださいね。

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
X : @yutaka_shimo

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