掲載日 | 2024.06.08
更新日 | 2024.06.10

閉経前の生理痛がひどい…更年期の生理痛の変化

掲載日 | 2024.06.08
更新日 | 2024.06.10
閉経前の生理痛は、多くの女性が経験する不快な症状の一つです。
閉経に近づくと、ホルモンバランスの変動が激しくなり、生理痛が重くなることが多く見られます。

特に、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが乱れることで、子宮収縮が強まり、痛みが増すことがあります。
また、月経周期が不規則になり、経血量の変化やPMSの症状が悪化することも少なくありません。

この記事では、閉経前の生理痛の特徴やその原因、さらに痛みを和らげるための具体的な対策について詳しく解説します。

閉経前の生理の一般的な特徴

閉経前の生理の一般的な特徴

閉経前の生理には、一般的にいくつかの特徴が見られます。
これらの変化は、ホルモンバランスの乱れや卵巣機能の低下によるもので、多くの女性が経験するものです。

以下に、閉経前の生理の一般的な特徴について詳しく解説します。

出血量が減る

閉経前の特徴の一つとして、出血量が減ることが挙げられます。
これは、卵巣の機能が低下し、エストロゲンの分泌が減少するためです。

エストロゲンは子宮内膜の成長を促進するホルモンであり、その分泌が減少すると内膜の厚みが減り、結果として生理の出血量が少なくなります。
また、月経周期が不規則になることもあり、時には生理が数ヶ月間途絶えることもあります。

これらの変化は、閉経が近づいているサインといえるでしょう。

月経回数が減る

月経回数が減る

閉経前のもう一つの特徴は、月経回数が減ることです。
これは、卵巣の機能が衰え、排卵が不規則になるためです。

通常の月経周期が乱れ始め、周期が長くなったり、月経が飛び飛びになることが増えてきます。
例えば、以前は28日周期であったのが、35日周期やそれ以上に延びることがあります。時には、数ヶ月間月経が来ないこともあります。

このような変化は、卵巣のホルモン分泌が減少し、エストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れるために起こります。

月経回数の減少は、閉経の兆候の一つであり、体が新たなホルモンバランスに適応しようとしている過程を示しています。

生理日数が減る

月経回数が減る

閉経前の特徴として、生理日数が減ることもあります。
これは、ホルモンの変動により子宮内膜の成長が不完全になるためです。

通常の生理では、エストロゲンとプロゲステロンの影響で子宮内膜が厚くなり、その後剥がれ落ちることで生理が発生します。
しかし、閉経が近づくとホルモンバランスが乱れ、子宮内膜が十分に成長しないことがあります。

その結果、生理が始まっても出血が少なく、通常より短期間で終わることが多くなります。

例えば、以前は5日間続いていた生理が、2〜3日で終わるようになることがあります。このような生理日数の減少は、卵巣機能の低下によるものであり、閉経が近いことを示す一つのサインです。

生理痛が軽くなる

生理痛が軽くなる

閉経前の特徴として、生理痛が軽くなることがあります。
これは、ホルモンの変動により子宮内膜の厚さが減少し、結果として子宮の収縮が弱くなるためです。

エストロゲンとプロゲステロンのバランスが崩れることで、子宮内膜が以前ほど厚くならず、剥がれ落ちる際の負担が軽減されます。
そのため、痛みが軽減されることが多いのです。

また、月経回数が減ることで、子宮が頻繁に収縮する機会が減り、痛みを感じる回数も減少します。

しかし、全ての女性が同じように痛みが軽くなるわけではなく、個人差があることも理解しておく必要があります。それでも、多くの女性にとって、生理痛が軽くなることは閉経前の一つの特徴と言えるでしょう。

閉経までの流れ

閉経までの流れ

閉経は、女性の生殖機能が終わりを迎える自然なプロセスです。一般的には40代から50代にかけて進行し、各年代で特有の変化が見られます。

ここでは、30代後半から50歳ごろまでの閉経の流れについて説明します。

30代後半から40代前半

この時期は、まだ規則的な月経周期を持つ女性が多いですが、徐々にホルモンバランスが変わり始めます。
エストロゲンとプロゲステロンの分泌量が少しずつ減少し、一部の女性は月経周期が不規則になることを感じ始めます。

PMSの症状が悪化したり、生理痛が増したりすることもあります。

40代後半

40代後半になると、卵巣機能の低下が顕著になり、月経周期がさらに不規則になります。生理の間隔が長くなったり、短くなったりし、出血量や生理日数も変動します。
ホルモンの乱れにより、ホットフラッシュや夜間の発汗、不眠などの更年期症状が現れることもあります。

この時期には、生理の頻度が減少し、月経が飛び飛びになることが一般的です。

50歳ごろ

50歳ごろになると、多くの女性が閉経を迎えます。閉経とは、12か月間連続して生理が来ない状態を指します。
閉経後は、ホルモンレベルが大幅に低下し、更年期症状が続くことがあります。

骨密度の減少や心血管系のリスク増加など、健康面での変化も考えられます。

閉経は一つのライフステージの終わりであり、新たなステージの始まりでもあります。適切なケアとサポートを受けることで、健康的にこの時期を過ごすことができます。

閉経前に生理が重くなることも

閉経前に生理が重くなることも

閉経に向かう過程で、一般的には生理が軽くなる傾向がありますが、中には生理が重くなるケースもあります。

これは、ホルモンの変動が関与しており、特定の要因により一時的に生理が重くなることがあります。以下に、その理由について詳しく説明します。

一時的にエストロゲンの分泌量が増える

閉経前には、ホルモンバランスが大きく変動しますが、その過程で一時的にエストロゲンの分泌量が増えることがあります。
この増加は、卵巣が最後の機能を果たそうとするために起こります。

エストロゲンは子宮内膜の成長を促進するホルモンであり、その分泌が増加すると内膜が厚くなります。
結果として、生理時の出血量が増え、生理が重く感じられることがあります。

特に、エストロゲンが一時的に急増することによって、月経期間が長引き、経血量が多くなる場合があります。
このような現象は一時的なものであり、最終的にはホルモン分泌が減少し、閉経を迎えることになります。

子宮内膜がうまく剥がれずに厚くなっていた

子宮内膜がうまく剥がれずに厚くなっていた

閉経前には、ホルモンバランスの乱れにより、子宮内膜が正常に剥がれ落ちないことがあります。

通常、月経周期の中でエストロゲンとプロゲステロンが調和して働き、子宮内膜が形成され、その後剥がれ落ちることで生理が起こります。
しかし、閉経が近づくと、これらのホルモンの分泌が不規則になり、内膜が正常に剥がれないことがあります。

その結果、内膜が厚くなり、次の月経時に大量の出血を引き起こすことがあります。

この状態は、いわゆる「子宮内膜過形成」とも呼ばれ、ホルモンバランスの乱れが主な原因です。
特に、エストロゲンが相対的に高く、プロゲステロンが低い状態が続くと、内膜が過剰に成長しやすくなります。

結果として、生理が重くなり、長引くことがあります。

このような変化は、体が閉経に向けて適応する過程の一部であり、個々の体調やホルモンバランスの違いによっても異なります。適切なケアと医師のアドバイスを受けることで、症状を緩和し、健康を維持することが重要です。

病気が隠れている可能性も

病気が隠れている可能性も

閉経前に生理が重くなる場合、単なるホルモンバランスの変動だけでなく、潜在的な病気が関与している可能性もあります。

特に、婦人科系の病気が原因で生理が重くなることがあります。以下に、その一例として「子宮筋腫」について詳しく説明します。

子宮筋腫

子宮筋腫は、子宮の筋肉層にできる良性の腫瘍です。
閉経前の女性に多く見られ、特に30代後半から40代にかけて発症することが一般的です。

子宮筋腫は大きさや位置によって症状が異なり、生理に影響を与えることがあります。筋腫が大きくなると、子宮内膜の表面積が増え、その結果、生理時の出血量が増加し、重い生理痛や長引く月経期間を引き起こすことがあります。

また、子宮筋腫が子宮内膜の近くに位置する場合、内膜の剥がれ方が不均一になり、出血が不規則になることもあります。

このような症状は、単なるホルモンバランスの乱れとは異なり、筋腫の存在が関与しているため、適切な診断と治療が必要です。
子宮筋腫が疑われる場合は、早めに医師の診察を受け、適切な処置を行うことが重要です。

子宮腺筋症

子宮腺筋症も、閉経前に生理が重くなる原因の一つです。

子宮腺筋症は、子宮内膜の組織が子宮筋層に入り込むことで発生する病気です。この病気は、子宮の壁が厚くなり、硬くなるため、生理時に激しい痛みや大量の出血を引き起こします

子宮腺筋症は、特に生理の際に強い痛みを感じることが多く、痛みが長期間続くことがあります。
また、月経周期が不規則になり、生理の期間が延びることもあります。

このような症状は、単なるホルモンバランスの乱れによるものではなく、子宮の構造的な変化が原因であるため、適切な治療が必要です。

子宮腺筋症の治療には、痛みを和らげるための薬物療法や、ホルモン療法が一般的に行われます。重度の場合は、外科的な処置が必要となることもあります。
生理が重くなる原因として子宮腺筋症が疑われる場合は、早めに専門医の診察を受け、適切な治療を受けることが重要です。

閉経前の生理痛を和らげる方法

閉経前の生理痛を和らげる方法

閉経前の生理痛は、ホルモンバランスの変動や子宮の変化により多くの女性が経験する症状です。
しかし、適切な対策を取ることで、生理痛を和らげることができます。

適度な運動をする

適度な運動は、閉経前の生理痛を和らげる効果があります。
運動によって血流が良くなり、子宮や骨盤周りの筋肉がリラックスすることで、痛みが軽減されることがあります。また、運動はエンドルフィンの分泌を促進し、自然な痛み止めとして作用します。

さらに、運動はストレスの発散にもつながります。
ストレスは生理痛を悪化させる要因の一つであり、運動を通じてリラクゼーションを促すことは、痛みの管理に役立ちます。

ウォーキングやヨガ、ストレッチなどの軽い運動を日常生活に取り入れることで、効果的に生理痛を和らげることができます。

無理のない範囲で、定期的に体を動かす習慣をつけることが大切です。

身体を冷やすものを避ける

身体を冷やすものを避ける

生理痛を和らげるためのもう一つの方法は、身体を冷やすものを避けることです。

冷えは血行を悪化させ、生理痛を悪化させる原因となるため、温かい状態を保つことが大切です。

コーヒー

コーヒーにはカフェインが含まれており、体を冷やす作用があります。

カフェインは血管を収縮させ、血行不良を引き起こすことがあります。
さらに、カフェインは利尿作用があるため、体内の水分を排出しやすくし、冷えを助長することがあります。

生理前からコーヒーの摂取を控えることで、体の冷えを防ぎ、生理痛を和らげることができます。

白砂糖

白砂糖は、体を冷やす作用があるとされています。

過剰な砂糖の摂取は、血糖値の急激な変動を引き起こし、ホルモンバランスに悪影響を及ぼす可能性があります。
また、砂糖は体内のビタミンやミネラルの消耗を促し、免疫力の低下や体の冷えにつながることがあります。

生理前から白砂糖を含む食品の摂取を控えることで、体温を保ち、生理痛の軽減に役立てることができます。

冷たい飲み物

冷たい飲み物は、体を直接冷やすため、生理痛を悪化させる原因となります。

特に、生理中や生理前には、温かい飲み物を選ぶよう心掛けることが大切です。
温かいハーブティーや白湯を飲むことで、体を内側から温め、血行を促進することができます。

これにより、筋肉の緊張が緩和され、生理痛が軽減されることが期待できます。

腸内環境を整える

腸内環境を整える

腸内環境を整えることは、生理痛を和らげるための重要な方法です。

腸内環境が悪化すると、腸内で発生した毒素が血液に流れ込み、血流を悪化させることがあります。
これにより、子宮が冷えたり、経血がドロドロになり、子宮内膜が剥がれにくくなるため、子宮の収縮が強くなり、生理痛を引き起こしやすくなります。

腸内環境を整えるためには、食物繊維や発酵食品を積極的に摂取することが重要です。
食物繊維は、腸の働きを促進し、便通を良くする効果があります。発酵食品には、乳酸菌やビフィズス菌などの善玉菌が豊富に含まれており、腸内フローラを整える助けとなります。

これにより、腸内の毒素の生成を抑え、血液の質を改善することができます。

食生活がなかなか意識できない、という方は、乳酸菌やビフィズス菌のサプリなどを活用するのもおすすめです。

睡眠をしっかり摂る

睡眠をしっかり摂る

生理痛を和らげるためのもう一つの重要な方法は、十分な睡眠をとることです。

睡眠は、体の回復と再生に不可欠であり、特に閉経前の女性にとっては、ストレスの緩和やホルモンバランスの調整に大きな役割を果たします。

まず、十分な睡眠をとることで、ストレスが緩和されます。
ストレスは自律神経のバランスを乱し、結果として生理痛を悪化させる要因となります。

質の良い睡眠は、ストレスホルモンであるコルチゾールのレベルを低下させ、リラクゼーションを促進します。これにより、体全体がリラックスし、生理痛が和らぎやすくなります。

また、睡眠は自律神経のバランスを整えるのにも役立ちます。
自律神経は、体の様々な機能を調節する役割を持ち、特にホルモンバランスに大きく影響します。

十分な睡眠をとることで、自律神経のバランスが保たれ、ホルモンの分泌が正常化されます。これにより、生理前や生理中のホルモンの変動が安定し、生理痛が軽減されることがあります。

さらに、睡眠は免疫機能の向上にも寄与します。良質な睡眠をとることで、体の免疫力が強化され、炎症反応が抑えられます。
これにより、子宮内膜の炎症や収縮が軽減され、生理痛が和らぐことが期待できます。

閉経前を快適に過ごそう

閉経前を快適に過ごそう

閉経前の生理期間を快適に過ごすためには、食生活や睡眠など、日常の生活習慣に気を付けることが重要です。
適度な運動を取り入れ、血流を良くすることで生理痛を和らげることができます。

また、身体を冷やす食品や飲み物を避け、温かい食事を心がけることで、体の冷えを防ぎましょう。
腸内環境を整えるために、食物繊維や発酵食品を積極的に摂取し、便通を良くすることも大切です。

さらに、十分な睡眠を確保することで、ストレスを軽減し、自律神経やホルモンバランスを整えます。

これらの対策を実践することで、閉経前の不快な症状を軽減し、より快適な生活を送ることができるでしょう。自分の体と向き合い、適切なケアを行うことで、この重要な時期を健康的に乗り越えましょう。

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
X : @yutaka_shimo

プロフィールを見る