日焼け止めは夏に限らず、一年中使う大切なスキンケアアイテム。
でも紫外線吸収剤や散乱剤、ナノ化、UVAやUVB、ブルーライトカットなどなど……
日焼け止めを取り巻くポイントは様々で、正直どこを重視して選べばいいのかわからない方も多いのでは?
KINSにも「おすすめの日焼け止めを教えてほしい」といったユーザーさんからのお声がよく届きます。
菌ケア観点での日焼け止め選びはどこにも情報がないし、困っているユーザーさんが多いようですね。
そこで今回はKINS流・いま本当におすすめできる日焼け止めガイド。
KINSで実際に使ってみた中から、成分・使用感・価格など総合的におすすめなアイテムを5つ紹介します!
KINSが選んだ2021年おすすめ日焼け止め5選
菌ケア観点でおすすめの日焼け止めを選ぶ際、まずKINSが意識するのはその成分。
ただこれだけ色々なコスメがある中で、ある程度「良い成分にこだわった日焼け止め」は、すでに溢れかえっているようにも思えます。
実際に皆さんが継続していきたいと思える良い製品は、成分はもちろんのこと
- ・手に入れやすい価格
- ・近所のお店でも見つけやすい
- ・使用感が心地よい
- ・仕上がりが美しくキープできる
こういった総合的な「使いやすさ」が重要ですよね。
今回はそんなポイントを重視し、ネットや大手百貨店で手軽に手に入るアイテムに絞ってピックアップ。
以下の5つを実際に使って選び出しました。
- 1.アクアナチュラ UVプロテクター 3,828円(税込)
- 2.ウルンラップ ノンケミカル日焼け止めクリーム 2,199円(税込)
- 3.アムリターラ オールライトサンスクリーンクリーム 4,180円(税込)
- 4.アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダー 4,730円(税込)
- 5.グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン 4,180円(税込)
それでは早速、KINS厳選の日焼け止めをお見せします。
1.アクアナチュラ UVプロテクター
製品名:アクアナチュラ UVプロテクター |
アクアナチュラ UVプロテクターは、日焼け止めの中でも特に使いやすいスプレータイプ。
顔だけでなくボディ、特に背中や頭皮などクリームを塗りにくいところにも便利です。
SPF30・PA+++の日常生活には十分な防御力があるのに、テクスチャーはなんと水。化粧水のような液体なので、べたつきが苦手な方にも断然おすすめできます。
シリコン・酸化チタン・酸化亜鉛・合成防腐剤・酸化防止剤は全て不使用。
代わりにKINSも注目している「酸化セリウム」を紫外線散乱剤として使用しています。
その他にも保湿やお肌を整える成分と考えられるプロパンジオール、ヒアルロン酸、アロエ、ツバキ、ツバキのエキス、ミロタヌスフラベリフォリアエキスなどを使用。
白浮きやべたつきとは無縁、真夏でも使いやすく塗り直しもしやすい、男女問わず使いやすい優秀アイテムです。
( ※プロバンジオールは植物由来の保湿成分。どのような製品でも植物成分には稀に合う合わないがあるため、ご自身との相性には注意しなら試してみてください。)
スプレータイプなら頭皮や背中のUVケアも簡単
アクアナチュラ UVプロテクターのテクスチャーはべたつき一切なし、本当に化粧水のようにさらっとしています。
頭皮や髪、首筋、背中など、手の届きづらい場所にサッとスプレーできるのが何よりのメリット。
KINSでは頭皮にも「菌」が棲んでいるため、頭皮のケアも顔と同じくらい重要と考えています。なので頭皮の紫外線ダメージにも、もちろん気を使いたいもの。
そういった意味で頭皮にも使えそうなアクアナチュラ UVプロテクターは高ポイントでした。香りも一切ないので、男女問わず使いやすいのも魅力です。
【アクアナチュラ UVプロテクターはこんな方におすすめ】
・絶対に白浮きしたくない
・髪や首筋の日焼けが気になる
・べたつきが苦手
・外出先で手軽に塗り直したい
2.ウルンラップ ノンケミカル日焼け止めクリーム
製品名:ウルンラップ ノンケミカルUVクリーム |
ウルンラップのノンケミカルUVクリームは、オーガニックやナチュラル系コスメ好きな方には断然おすすめできるアイテムです。
紫外線吸収剤はサンゴ礁にも影響を与えると言われ、ハワイやパラオでは環境保護のため禁止されているほど。そんな紫外線吸収剤を使っていないだけでなく、ECOCERTというフランス発のオーガニック認証が取れた原料も使っています。
菌ケアだけでなく環境意識の高い方にも納得できますね。
こちらも紫外線散乱剤として酸化セリウムを使用し、ラベンダー水と水をベースにトリカプリルカプリン酸グリセリル、ベヘニルルアルコール、ブチルアルコール、ステアリン酸、ひまわり種子油、ホホバ、ヤシ、レモングラスなどの保湿・整肌成分が含まれています。
白浮きしないサラぷるジェルクリームがプチプラで
ウルンラップ ノンケミカルUVクリームは、クリームの名がついているもののジェルのようなみずみずしい質感が魅力です。
紫外線散乱剤としてよく使われる酸化チタンが多い製品は、どうしても「白浮き」しやすくボテッとした重い質感になりがち。
しかしこの製品は、潤いのある伸びのいいクリームなのがポイント。
薄付きなのでメイク前の下地として使っても、後に重ねるアイテムに響きにくいのが嬉しいです。
こちらはラベンダー水が使われているので、ラベンダーの香りがあります。
【ウルンラップ ノンケミカルUVクリームはこんな方におすすめ】
・日焼け止めにも潤い感がほしい
・環境にも優しい製品を選びたい
・サラッとしたクリームが好み
・オーガニック認証にこだわっている
3.アムリターラ オールライトサンスクリーンクリーム
製品名:アムリターラ オールライトサンスクリーンクリーム |
国産のオーガニックコスメブランド「amritara(アムリターラ)」のこちらの日焼け止めクリームは、石けんでも落とせるマイルドさが魅力です。
SPF自体は高くないものの、日常使いには使いやすい軽さ。
こちらも紫外線吸収剤は一切使わず、紫外線散乱剤である酸化セリウム配合です。他にはプロパンジオール、オリーブオイル、パルミチン酸、ホホバ種子油、クロヨナ種子油といった植物由来うるおい成分も豊富に使われているよう。
このシリーズでもうひとつ特徴なのが、「ブルーライトカットも考慮されている」ということ。
ブルーライトが肌に与える影響は近年色々な研究がされていますが、大手化粧品メーカーの研究では「ブルーライトが肌に酸化ストレスを与え、皮膚中の肌トラブルの原因となる成分(過酸化脂質)を増加させる」といったデータも発表されています。(※1)
デスクワークの方へ・あらゆる光から守るオーガニックUV
アムリターラのオールライトサンスクリーンクリームは、ウルンラップのジェルっぽい感じに比べると少しとろみのある乳液状。
でもべたつきや重さはなく、石けんで落ちる軽さなのでお子様や男性にも使いやすそうです。香りは甘夏とローズマリーの自然なハーブ系の香り。
SPFも低めなのとブルーライトカットも考慮していることから、デスクワークで室内にいることが多い人にはぴったりかもしれません。
今日はあまりガッチリメイクをしたくない、そんな休日にも気軽に使えそうです。
【アムリターラ オールライトサンスクリーンクリームはこんな方におすすめ】
・屋内で過ごすことが多い
・PC作業を毎日する
・お子様と一緒に使いたい
・休日はメイクをしない
4.アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダー
製品名:アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダー |
こちらも同じくアムリターラのオールライトサンスクリーンシリーズで、パウダータイプのものです。
クリームに比べSPFが高いため、お出かけ時には重ね付けをするという使い方もできますね。うっすらベールをしたように肌をキレイに見せてくれるので、濃いメイクはしたくないけど肌を整えたい時にもおすすめ。
クリーム同様に酸化セリウムを紫外線散乱剤として使っており、酸化チタン、酸化亜鉛は不使用。
KINSでもよくおすすめしている「ホホバオイル」を保湿成分として使っているのも菌ケアポイントが高めです。
100nm以下のナノ粒子を使用していないなど、細かな点にもこだわって作られたナチュラル系コスメですよ。
真夏にもサラサラなパウダータイプ
アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダーは、クリームと同じく酸化セリウムを紫外線散乱剤として使用。
従来のセリウムは硬くて加工しにくい性質がありますが、温度コントロールによりその欠点を解決、なめらかな微粒子にしているのだそう。
特徴成分の「マイカ」のメイクアップ効果で、肌をふわっと美しく見せてくれるのもポイントです。
パウダーのサラサラしたテクスチャーは、オイリー肌の方にもおすすめです。
【アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダーはこんな方におすすめ】
・オイリー肌でテカリが気になる
・PC作業を毎日する
・ボディ用に軽い日焼け止めがほしい
・メイク直しと日焼け止めを同時にしたい
5.グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン
製品名:グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン |
カナダのオーガニックブランド・グリーンビーバーのナチュラルサンスクリーンは、他に紹介したアイテムと違い「酸化セリウム」は使っていません。
こちらは酸化亜鉛と酸化チタンを紫外線散乱剤として使っているタイプです。オイル系の成分が豊富なので、その分水をはじきウォータープルーフ効果が高いのが魅力。
SPFも40としっかりしているので、屋外に出たり汗をかきやすいシーンにおすすめです。海外製品のため日本とはPAの表記が異なりますが、「Broad Spectrum」はPAに対する防御効果もあることを指しています。
リノール酸豊富なひまわり種子油や、ミツロウなど天然由来保湿成分を多用しているのはオーガニックブランドならでは。
ちなみに公式でそう謳っているわけではありませんが、「クロヨナ種子油」や「ヨーロッパキイチゴ種子油」といった植物オイルは「天然のサンスクリーン」と称されることもあるようですよ。
こちらもエコサート認証をとっています。
SPF40&ウォータープルーフなのにナチュラル志向
グリーンビーバー ナチュルサンスクリーンは、名前の通りナチュラル処方ですがしっかりウォータープルーフと高いSPFを兼ね備えています。
水を弾けるのはオイルやミツロウなど天然由来の油分が多く配合されていることもあるでしょう。どちらかというとしっかりめの、他アイテムと比べるとやや重めのテクスチャーです。
でも伸びはいいのでダマになったりはしませんね。酸化チタンなど使っているものは白く残りやすいですが、こちらは厚塗りしなければ気になりません。
コツはゆっくり丁寧に伸ばしながら、均一に広げることです。
【グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーンはこんな方におすすめ】
・乾燥肌でしっとり系が好み
・海に行ったりアウトドアスポーツをする
・屋外で過ごすことが多い
・オーガニック認証にこだわりたい
知っておきたい日焼け止めのキホン
「日焼け止めにあるSPFやPAの表示、実際どのくらいを目安にすればいいの?」
「紫外線吸収剤はよくないってホント?でもどうして?」
当たり前のように日焼け止めを使っていても、意外とそんな素朴な疑問を抱えている方も多いのでは。
知っておきたい日焼け止めのキホンも、ここであらためておさらいしておきましょう。
日常使いにはSPF30・PA+++を目安に
太陽からの太陽の紫外線には【UVA・UVB・UVC】の3種類があります。
これらは同じ紫外線ですが波長の長さによって、ABCと分けられているんです。
しかしUVCというのはオゾン層で止まるとされているので、実際人間の体に届くのはUVAとUVBの2種類。
この2つの違いを簡単に言うなら、
・お肌を短時間でこんがり焼くのはUVB
・急に焼けるわけではないが、長期的にシミの原因になるのがUBA
といったところです。
肌表面に起こるいわゆる「日焼け」の原因は大体UVBですが、UVAは真皮の深い部分に届いてダメージを与えてしまうのです。
そのため近年の日焼け止めではUVBに対する防御力である「SPF」のほかに、「UVAをどれだけカットできるか」の基準として、「PA」という数値を表記するのが一般的になってきています。
シーンにもよりますがKINSでは今回、日常使いの日焼け止めでは大体SPF30くらいを目安にすると様々な肌タイプに対応しやすいと考えました。
米国皮膚科学会でも、KINSユーザーさんからもたまに寄せられるお悩み「酒さ」を管理するためのスキンケアの一つとして、保湿力があるSPF30以上の日焼け止めを勧めています。(※3)
まずは肌に必要な潤いを守りつつ、日常的な紫外線がきちんとカットできる、といったことを最低条件に選びましょう。
紫外線吸収剤vs紫外線散乱剤
日焼け止めで話題になりがちな「紫外線吸収剤か散乱剤か」問題。
結局これってどっちがいいの?と思う方も多いでしょう。ドラッグストアなどで手頃に売られているものには「紫外線吸収剤」が使われているものも多いですし、一般的な成分なので害がなさそうな気もしますよね。
これに関しては様々な議論がされており、一概に何が正解とするのは難しい部分もあります。
ただ2020年に出たFDA(アメリカのFood and Drug Administration、厚生労働省のような機関)による論文では、紫外線吸収剤に入っている有効成分が血流、体内に暴露し、一部は母乳にも入り込んでしまうということがわかってきているそうです。(※4)
紫外線吸収剤を使った製品が全て危険というわけではないですが、そういった体内への吸収も実際考えられるとなると、やはり少し気になりますよね。
実際にどのくらい健康に影響するのか、といったところまではまだ未解明の部分が多いですが、これからさらに色々な研究結果が出てきそうです。
代表的な紫外線吸収剤の成分としては、日本では近年使われることが減ってきていますが「オキシベンゾン」や、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル」があります。
紫外線吸収剤を避けるなら、成分表でこれらが入っているかどうか確認してみましょう。
【ニキビ肌向け】日焼け止め選びのポイント
KINSの考える日焼け止め選びの基本的なポイントは、
- ・保湿成分が充実していること
- ・SPFが30以上であること
- ・PAが+++以上であること
もちろんシーンにもよるのでSPFやPAは、異なるものを使い分けてもいいですね。
ただ肌悩みによって気にするべきポイントはあるのでしょうか。特にKINSに寄せられるお悩みでも多い、ニキビ肌の方が日焼け止めを選ぶ注意点はどんなことでしょう。
菌ケアの観点や色々な研究結果をもとにすると、以下のような成分は少し意識しておくのがおすすめです。
ニキビ肌は「オレイン酸」「グリセリン」に注意
オイリーでニキビができやすい。
そんな方がスキンケアアイテムを選ぶ際、意識しておくとよいのが「オレイン酸」と「グリセリン」。
まずオレイン酸は「アルガンオイル」や「オリーブオイル」のような、植物性の油脂によく含まれる成分です。
それ自体は悪いものではないですし、アルガンなどのオイルは乾燥肌にとってはむしろおすすめ。
ただオレイン酸はニキビの原因菌でもある「アクネ菌」のエサとなりやすいため、すでにオイリーでニキビが多いような肌の場合は相性が良くないことが考えられるのです。
水性の保湿成分として使われる「グリセリン」も同様にアクネ菌を増やしやすいとされているため、ニキビ肌の菌ケアとしては注意したほうがいいでしょう。
逆にオレイン酸の少なめなオイルというのもあり、例えば今回紹介した「グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン」に含まれる「ひまわり種子油」もそのひとつ。
オレイン酸の含有率が17.9%と高すぎないので、ニキビができやすい方でも使いやすいと考えられるのです。
インナーUVケアはザクロジュースに注目
紫外線から物理的に肌を守るアウターケアとしては、まず日焼け止めが大切。
しかし同時に肌のターンオーバーなどには体内環境も関わっているので、くすみのない美肌を目指すならインナーケアも欠かせません。
日頃から栄養バランスの整った食事をすることはもちろんですが、ある論文では「ザクロジュース」が美肌に関係しているのではという研究データも。
その研究結果では、ザクロジュースを12週間継続して飲むことで、UVBに対する耐性や肌フローラへの変化が示唆されていました。(※2)
これからは新しいインナーUVケアとして、ザクロジュースを取り入れてみるのもいいかもしれませんね。
「菌にやさしい」日焼け止めで肌を大切に
今回はKINSならではの視点で、おすすめできる5つの日焼け止めを紹介しました。
【総評】
- ・アクアナチュラ UVプロテクター
→スプレータイプで髪や首筋にも使いやすい - ・ウルンラップ ノンケミカルUVクリーム
→みずみずしいジェルクリーム。ラベンダーの香りもポイント。 - ・アムリターラ オールライトサンスクリーンクリーム
→ブルーライトもカット。軽めで石けんで落ちる休日仕様。 - ・アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダー
→メイク直しにも使え、肌をキレイに見せてくれる。 - ・グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン
→ウォータープルーフでSPF40、しっかりガードだけどオーガニック
今回紹介した製品は各公式サイトからオンラインで買えるほか、首都圏の美容マニアが集う新宿伊勢丹のビューティアポセカリーで取り扱いがあるものも。
(グリーンビーバー ナチュラルサンスクリーン、アムリターラ オールライトサンスクリーンパウダーは2021年8月現在取り扱いあり)
価格も手頃なものが多いので、ぜひ皆さんも気軽に試して感じてみてください。
KINSではこれからも、菌ケアの観点からおすすめできる製品を見つけたらご紹介していきます。
UVケアも、お肌の「菌」にやさしいものを。
KINSと一緒に菌ケア観点のスキンケアを続けていきましょう。
参考文献:
(※1) 資生堂プレスリリース
(※3) Intrade ”Skin Care Tips to Keep Rosacea Flares at Bay From The American Academy of Dermatology”