【呑んでも菌ケア】腸活目線で選ぶヘルシーおつまみ5選

アルコール自体も確かに腸活に良いとは言えないのですが、お酒の席で同時に気になるのは一緒に食べるおつまみ。お酒のおつまみと言えば、脂っこいものや高カロリーなものが多いのも気になりますね。
そんな食べ物も原因で、飲酒が腸への負担となってしまいます。
たまの呑みの機会は避けられないとしても、できるだけヘルシーに留めたいもの。そんな時に選ぶと心強い、菌ケア的おつまみの選び方をご紹介します。
菌ケア的なお酒の選び方はこちら▼
飲酒におつまみが実は必要な理由

実はおつまみには美味しい小腹満たしだけでなく、ちゃんとした役割があります。
アルコールだけの摂取に比べて、おつまみを合わせることでアルコールの分解にかかる負担を軽減することが期待できるのです。
これは菌ケア的に意識したいポイント。
菌ケアの3ヶ条をおさらいしましょう。
- 菌を入れる (発酵食品などで善玉菌を取り入れる)
- 菌を育てる (善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維などを摂る)
- 菌の邪魔をしない (善玉菌によくない食べ物や習慣を避ける)
飲酒で良くない点について言えば、アルコールの摂取によって、一番は菌の活動を邪魔をすることになるのですね。
ただ、極力お腹にやさしいお酒やおつまみ選びを心がけることで、そのダメージを軽減することはできるはず。
もちろん体内でアルコール分解にかかる負担は必ずあるので、おつまみを食べれば何でもいいわけではありません。
「お酒は楽しく適量に」は意識してくださいね。
濃い味付けのおつまみはいいことなし!

”おつまみ”というと濃い味になりがちですが、濃い味では大抵塩分が高いために、消化の際に腸に大きな負担がかかります。
そうなると体内の水分が奪われてアルコールの分解が長引いてしまったり、分解されたアルコールがうまく排出されず翌日まで酔いが残り体調不良にもつながりやすいのです。
さらに塩分の多いものや甘い味付けのおつまみのような、水分を取り込もうとする浸透圧の高いものがお腹に溜まることで、下痢を招きやすくなるということもあります。
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そして、ただでさえアルコールの分解に水分がもっていかれるという面も。お酒を飲んだときの多くの場合に喉が乾くのは、そういうわけですね。
濃い味付けのおつまみは避ける、は菌ケア目線でのおつまみ選びでは必須ポイントとなりそうです。
油の質にも注意!

特にファーストフード店などで買ったフライドポテトや唐揚げチキンは、サクサクとしていてしっかりめの味付けなので、おつまみにしたくなってしまいますね。
しかし、外食チェーン店など大量に揚げ物を作る必要があるお店では、一回ずつ油を取り替える手間やコストを考えて油を使い回すことになります。そうなると、油は空気に触れる時間が長くなり、どんどん酸化していってしまうのです。
酸化した油は過酸化油脂と呼ばれ、胸やけや胃もたれなど不調の原因になるとされています。
また、ベトベトした油が腸にこびりつき、腸内の悪玉菌を増やしたり、腸の動きを鈍くしてしまうため、腸活目線でもお勧めできません。
揚げ物をおつまみにしたい場合は、新しい油を使って自分で作り、なるべく一度で使い切って油の使い回しをしないなどの工夫が大切です。
小麦粉はほどほどに

呑んだ後の定番とも言える〆のラーメンや味の濃いピザなども、お酒のお供に食べたくなるものですよね。
しかし、ラーメンやピザなどの小麦製品も、できれば控えたいもの。
小麦製品に含まれるグルテンという成分は、食べ物にもっちりとした弾力を加えて美味しくする反面、身体への様々な悪影響も指摘されているのです。
小麦アレルギーがない人であっても、小麦製品をたくさん摂ることで、腸を痛めてしまうので注意が必要です。
小麦製品の影響についてはこちら▼
最近は小麦で作られた麺にとても近い食感の美味しいグルテンフリー麺なども多く売られているので、麺類が食べたい場合はグルテンフリー麺を選んだり、米粉や大豆粉で作られたピザを選ぶと良いでしょう。
腸活目線で選ぶヘルシーおつまみ5選

お酒をなるべくヘルシーに楽しく飲むために、KINS LABが選ぶとしたら…
- 思い立ったらすぐ用意できる
- 手頃で入手しやすく、宅飲みでもサッと出せる
という便利さの観点も加え、菌ケア的に選びたいヘルシーおつまみをご紹介します。
1.マグロの赤身

日本酒にはお刺身、と決めている方もいらっしゃるかもしれません。
実はお刺身の中では断然マグロの赤身がおすすめです。
そして、このマグロの赤身については脳腸相関について触れずにはいられません。
【脳腸相関】とは
腸の状態は実は脳とも密接に関わりがあり、例えば脳がストレスを受けることによって腸内細菌バランスの乱れを引き起こすことも。その逆も然りで、腸内環境の乱れが自律神経やホルモンバランスに影響を与え、精神状態を左右することも考えらえるのです。
この理論のもとでは、簡単にいうと”腸の調子が整うと、気持ちが前向きになる”ということ。
そして脳が幸せを感じるときに影響しているのは、幸せホルモンとも言われるセロトニンです。このセロトニンは、タンパク質であるアミノ酸を中心に、ビタミンB6やナイアシン、葉酸などの栄養素を分解して、その多くが腸内で生成されます。
そして驚くことに、マグロの赤身はセロトニン生成に必要な栄養素を全て持っているのです。(※1)
おつまみでなくても、ストレス社会では欠かせない食材と言えますね。
他にもサーモン、ぶり、カツオなど、お魚は基本的に栄養価が高くオメガ3脂肪酸も含まれるので、カルパッチョなどにしても最高のおつまみになります。
脳腸相関について詳しくはこちら▼
2.もろきゅう

低カロリーでダイエット的にもおすすめなのが、もろきゅう。
味噌をつけて食べるのが定番ですが、ご存じの通り味噌は発酵食品。「善玉菌を取り入れる」という観点からも腸活的によい食べ方ですね。
味噌の質は色々なので、化学調味料や甘味料などが入っていない純粋なものを選ぶことをおすすめします。
そしてきゅうりは、低カロリーながらカリウムやビタミンK、ビタミンCなどの栄養素が豊富。
カリウムは体内の水分調節に関わるため、むくみ防止にも積極的に摂りたい成分なのです。
3.キャベツの和え物

キャベツサラダや和え物がお通しで出てくる居酒屋さん結構ありますよね。ただの場つなぎではなく、実は栄養的にアルコールの分解のサポートを考えたものなのです。(※1)
キャベツは水溶性・不溶性どちらの食物繊維を摂取でき、腸内で頑張る善玉菌たちのエサにもなります。また、キャベツ特有の栄養素、キャベジンは胃粘膜を保護してくれる働きもあるのです。
せっかくなのでドレッシングなど合わせるものの油分が高くなりすぎないように、気をつけたいところです。
4.玉ねぎサラダ

玉ねぎには「オリゴ糖」が含まれるのが菌ケアポイント。
オリゴ糖は腸内で働く善玉菌のエサになってくれます。そのため、腸内環境を意識するなら普段から積極的に摂りたい食材。
玉ねぎをスライスするだけで簡単に用意できるのも、嬉しいですね。
また玉ねぎにはケルセチンというポリフェノールの一種も含まれます。ケルセチンは抗炎症、抗酸化、血圧上昇抑制などにもよいとされているのです。
腸だけでなく全身の健康のためにも摂りたい食材ですね。
5.きんぴらごぼう

腸内環境を整えるためには、「菌を育てる」つまり、善玉菌のエサになるものを摂ることが重要。
その主な栄養成分が「水溶性食物繊維」ですが、野菜の中でも特に水溶性食物繊維が豊富なのが、ごぼうです。
ごぼうは煮物などだとカサを感じて多く食べづらいですが、ピリ辛に和えたきんぴらだと食べやすいですよね。常備菜としても重宝するので、作り置きしておくと便利です。
味付けに砂糖を使うことも多いですが、腸活目線ではハチミツ、てんさい糖などを使うとより良いですよ。血糖値の上昇も白砂糖に比べると緩やかです。
お酒を楽しく飲むために、おつまみでも菌ケアを

KINS LABの考える「菌ケア」は、まず腸内細菌バランスが大切。お酒を飲む時に、腸活目線で一緒に食べたいおつまみについてご紹介しました。
今回ご紹介したおつまみ以外にも、ぬか漬け、色々なお魚のお刺身、するめいか、などなど…油ものやスナック菓子を選ばなくても、ヘルシーなおつまみの選択肢はまだまだありそう。
菌ケア3ヶ条を意識したおつまみを探すのも楽しいですね。
お酒の飲み過ぎはもちろん良くないですが、たまの呑み会には菌ケア目線のおつまみ選びを。翌日後悔しないほろ酔い時間を過ごしてくださいね。
【参考文献】
1.『「腸」が喜ぶお酒の飲み方』著・藤田紘一郎
記事の監修

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。
INSTAGRAM : @yutaka411985 , @yourkins_official
X : @yutaka_shimo