掲載日 | 2023.10.16
更新日 | 2023.10.16

魚のオメガ3脂肪酸は何に効く?効率の良い摂り方でキレイをサポート

掲載日 | 2023.10.16
更新日 | 2023.10.16
「肉」と「魚」は、日々の食事を彩るメインディッシュ。それゆえに嗜好も分かれ、「私は肉派だ、魚派だ!」なんていう人もいますよね。

そんな肉と魚ですが、どちらを食べたほうがあなたの美しさをより引き出すことができるかご存知ですか?

菌ケア的な観点での答えは「魚」

肉よりも魚の方が、腸内フローラを整えたり、病気になるリスクを低減するための要素が詰まっています。

そのカギを握っているのが魚に含まれている「オメガ3脂肪酸」という不飽和脂肪酸の一種。この油のはたらきによって、魚は美容や健康に素敵な効果を発揮してくれるのです。

今回はそんなオメガ3脂肪酸と、オメガ3脂肪酸が多く含まれる魚についてのお話です。

魔法の油?オメガ3脂肪酸について

魔法の油?オメガ3脂肪酸について

今回の主役、「オメガ3脂肪酸」は魚に含まれている脂質の一種です。

脂質と聞くと、なんだかカラダに悪そうという風に思う方もいるかもしれませんが、私たちが生きていく上で必要な三大栄養素のひとつです。脂質にも様々な種類があり、カラダに悪いものもあれば、オメガ3脂肪酸のような健康に良い油もあるのです。

サラサラ血をつくるオメガ3脂肪酸

DHAやEPAがオメガ3脂肪酸の一種に当たりますが、こちらの名前の方が聞き馴染みがあるかもしれませんね。

オメガ3脂肪酸の最大の特徴は血液をサラサラにしてくれること。このはたらきがあることにより、魚をよく食べる人は食べない人に比べ、心筋梗塞や脳卒中などの病気になるリスクが低くなることが明らかになっています。

現代人の食生活はファストフードや加工食品によって乱れがちです。それが原因で血流が悪くなることもしばしば。

血流が滞ってしまうと、栄養素が全身に行き渡りにくくなったり、動脈硬化を引き起こしてしまったりと、様々な不調をきたすことにもつながります。
そのため、血液をサラサラにすることができるオメガ3脂肪酸の重要度はこれからますます増していくかもしれません。

美肌も助けるオメガ3脂肪酸

オメガ3脂肪酸は病気になるリスクを低下させてくれるだけではなく、なんと美肌効果もあることがわかっています。オメガ3脂肪酸を摂取することによってアトピー性皮膚炎が改善されたなど、肌荒れを改善したという報告が多数なされているのです。

オメガ3脂肪酸は、まさに私たちを内側から美しく健康にしてくれる「魔法の油」と呼んでも過言ではなさそうですね。

肉と魚はどっちがいいの?オメガ3脂肪酸が多いのは?

もちろん、肉にも必須アミノ酸など豊富な栄養素が含まれています。しかし、赤身肉は食べ過ぎてしまうことで、腸内の悪玉菌の割合が増やしやすい(悪玉菌のエサになる)という一面も。

ずっと美しく健康でいたいなら、お肉派に偏らず魚も積極的に食べることがオススメです。

魚に含まれているオメガ3脂肪酸で菌ケア!

魚に含まれているオメガ3脂肪酸で菌ケア!

オメガ3脂肪酸は美肌効果や血流を良くしてくれる以外に、腸内フローラを整えることにも貢献してくれるのです。

腸内フローラとは私たちの腸内に住む数100種100兆個以上の細菌のこと。様々な種類の菌たちがそれぞれ群生している様が「お花畑」に見えたことからこの名前がつけられました。

そして、腸内フローラの状態によって私たちの健康は大きく左右されます。腸内フローラを整えるということは、いつまでも若々しく美しく生きていくために必要不可欠なのです。

腸内フローラにもオメガ3脂肪酸は好影響

ある研究によると、オメガ3脂肪酸を摂取することで、腸内フローラでプラスのはたらきをしてくれる菌である「善玉菌」を増やしてくれることが明らかになりました。腸内フローラでは乳酸菌やビフィズス菌といった善玉菌の数が増加することで、便秘解消や免疫力の向上、睡眠の質改善など様々なメリットを得られることが期待されます。

逆に、肉やバターなどに含まれている飽和脂肪酸と呼ばれる油を摂取した場合、マイナスのはたらきをしてしまう悪玉菌の数が増加してしまうそうです。

もちろん菌の観点以外で肉や乳製品に良い面があるのも事実。ただ菌ケアの観点ではほどほどに、魚を積極的に摂ることがバランス的におすすめです。

オメガ3脂肪酸を効率よく摂取する方法

オメガ3脂肪酸を効率よく摂取する方法

もともと日本人の主菜は肉ではなく魚でした。しかし、食の欧米化が進むにつれ、日本人の魚の消費量は年々減少傾向に。それに伴いオメガ3脂肪酸が不足している人が多くなってきているのです。

オメガ3脂肪酸の含まれている量は魚によって大きく異なりますが、一般的に青魚には多くのオメガ3脂肪酸が含まれているといわれています。

魚のオメガ3脂肪酸を活かすなら生がオススメ

調理法によっては、せっかくのオメガ3脂肪酸を無駄にしてしまうなんてことも。揚げ物や煮物といった調理だと、魚からオメガ3脂肪酸が逃げてしまうため注意が必要です。

そのため、オメガ3脂肪酸を余すことなく摂取したいならば、生で食べるのがオススメなのです。そして生で食べるには、旬の魚が新鮮で美味しいものですよね。
そのため、オメガ3脂肪酸の効率的で美味しい摂取方法は「新鮮な旬の魚を刺身で味わう」こと。下に季節ごとのオメガ3脂肪酸を多く含む魚をピックアップしてみたので、参考にしてみてください。

春:サワラ、カツオ
夏:マイワシ、アジ
秋:サンマ、サバ、ニシン、ウナギ
冬:マグロ、ブリ、サケ

オメガ3脂肪酸の摂れるナッツもうまく取り入れて

オメガ3脂肪酸が含まれているのは魚だけではありません。

クルミなどのナッツ類や大豆、エゴマ、キャノーラ油にもオメガ3脂肪酸は豊富に含まれています。厳密には、これらの植物性食品に含まれているオメガ3脂肪酸は、魚に含まれているDHAやEPAとは異なるALAという種類です。

ただ体内で一部がDHAやEPAに変換されるため、そこまで違いは意識しなくてもよいでしょう。魚がニガテだという方は、ナッツ類などから摂取してみるのも良いかもしれませんね。

今日からフレッシュな魚でオメガ3脂肪酸を取り入れて

今日からフレッシュな魚でオメガ3脂肪酸を取り入れて

さて、今日の夕食はもうお決まりですか?もし、まだ決まっていないのならば肉ではなく魚を選んでみてください。

きっと、その魚に含まれているオメガ3脂肪酸があなたの美しさを後押ししてくれるはずです。

魚やナッツに含まれる菌ケア成分、オメガ3脂肪酸。上手に取り入れて、明日はもっと元気でキレイな自分を目指しましょう。

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
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