腸活スープレシピ9選・簡単でダイエットにもおすすめ
「でも腸活と言っても何から始めていいの?」という方にまずおすすめなのが、腸活を意識した食事をとることです。
腸内環境にはまず毎日の食事が重要。できるだけ簡単で、腸活に良い食材の摂れるメニューを意識したいですね。
今回は、簡単にたくさんの腸活食材がとれるスープレシピを9種類ご紹介します。
腸活にスープがおすすめな3つの理由
“腸活”とはバランスのよい食生活や適度な運動などによって腸内環境を整えること。
特に食事は腸活をする上で外すことのできない大切な要素です。その中でもスープは時短で簡単に作ることができ、腸活視点でも嬉しいポイントがたくさんあります。
1.腸活にいい食べ物を簡単に摂取できる
腸活に良いとされる食材は数多くありますが、それぞれが様々な効果効能を持っています。
そのため、できるだけ多くの腸活食材を摂取するのがおすすめです。
2.シュガーフリー・グルテンフリーな食事にしやすい
白砂糖は腸内において善玉菌の働きを邪魔しやすかったり、小麦に含まれるグルテンも腸内環境を乱す一因になると考えられています。
そのため、小麦製品や白砂糖は、腸活ではできるだけ控えたい食材。
スープであれば基本的にそれらを使用せず、もしくは代替の食材を使用して調理する事がしやすいです。
小麦と「腸漏れ」の関係、グルテンフリーに関する記事はこちら▼
3.ダイエットにも効果的
スープは満足感があり、低カロリーなレシピも作りやすいのでダイエット食としても優秀。
さらにそれだけではなく、腸活に欠かせない食物繊維豊富なレシピが多いのも特徴です。
食物繊維は不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類に分けられます。
不溶性食物繊維は便のかさを増して腸の動きを刺激するなどの働きがあります。水溶性食物繊維は、腸内で善玉菌のえさとなったり、血糖値上昇をゆるやかにすることから肥満防止などにもつながると考えられています。
4.簡単に作れて作り置きしやすい
腸活において大切なことは、毎日の継続。
しかし、忙しい日常の中で、手の込んだ料理を毎日続けるのは少しハードルが高いと感じる時もありますね。簡単に作れて作り置きもできるスープなら、あと一品足りない時にも、栄養たっぷりのプラスワンとして食卓に加えることができます。
スープは、冷蔵も冷凍も可能。一食分ずつ冷凍・電子レンジ対応の保存容器に入れておけば、食べたい時にすぐ温めて食べることができます。切って冷凍しておいた野菜やきのこを加えて手軽に味変やアップグレードをすることができるのも、スープの便利なところです。
5.温活もできる
スープの魅力は、なんといっても身体の中から温める「温活」ができるところ。
どんなに寒い日でも、温かいスープがあれば芯から温まることができますね。温活には、滞った血行を良くして代謝や免疫力を上げる効果もあるとされています。
代謝アップによるダイエット効果も期待され、温活を取り入れる人が増えています。
さらに、血流が良くなることによって生理痛などの症状緩和も期待されるなど、温活はいいこどづくめ。スープで手軽に温活を始めてみませんか?
腸活スープにおすすめの食べ物
腸活の食事では、
・プレバイオティクス (菌を育てる)
の両方を意識する事が大切になります。
スープも同様に、これらの食材を意識してとるといいでしょう。
プロバイオティクス とプレバイオティクスについての記事はこちら▼
プロバイオティクスにより摂取できる菌の多くは、加熱や胃酸などで腸に届くまでに死滅してしまうとされています。
しかし死滅してしまった菌も腸内で善玉菌のエサとなりうるため、スープで摂取することにも意味があります。
よりバランスの良い食事のために、プロバイオティクス食材の納豆や糠漬けなど発酵食品も一緒に摂取するように心がけることも大切です。
プロバイオティクスが摂れる食べ物
プロバイオティクスは、腸内環境を整える働きをする善玉菌そのもののこと。
日頃の食生活で善玉菌を取り入れることは、腸活の基本と言えます。プロバイオティクスを摂って腸内環境のバランスを改善し、身体の内側から健康を目指しましょう。
・ヨーグルト
・味噌
・納豆
・ぬか漬け
・酒かす
プレバイオティクスが摂れる食べ物
プレバイオティクスは、善玉菌のエサとなって善玉菌の働きを助けたり、善玉菌を増やすことに貢献する役目をするもの。オリゴ糖や食物繊維などがこれにあたります。
・きのこ
・ワカメなどの海藻
・玉ねぎ
・バナナ
・ブロッコリー
簡単腸活スープレシピ9選 食材ごとのレシピをご紹介!
腸活におすすめの食材ごとにスープレシピをご紹介します。
具体的にそれらの食材がどのような働きをするのかも合わせて解説するので、参考にしてみてくださいね。
【きのこ】を使った腸活スープレシピ3選
きのこは善玉菌のエサとなる水溶性食物繊維を多く含みます。
ある研究では、マウスの餌にきのこを加えて与えたところ、善玉菌の増加や脂肪抑制効果が高まるということが確認されました。(※1)
年中手に入り、種類豊富なのも魅力の一つです。
1.きのこトマトスープ
たっぷりきのこを使用した洋風のトマトスープ。
トマトに含まれるリコピンは強い抗酸化作用があり、美容や健康に役立つと考えられています。
リコピンは熱にも強いため、トマトは加熱して食べるのもおすすめなのです。
- ・ブナシメジ
- 1/2株
- ・エリンギ
- 大1本
- ・ごぼう
- 1/3本
- ・玉ねぎ
- 1/2個
- ・オリーブオイル
- 適量
- ・トマトケチャップ
- 大5
- ・水
- 4カップ
- ・塩コショウ
- ・粉チーズ
(ポーチドエック材料)
- ・卵
- 2個
- ・お湯
- 600ml
- ・塩
- 大さじ1
- ・酢
- 大さじ2
〈作り方〉
- 1.ブナシメジは石づきを切って小房に分け、エリンギは輪切りにする。ごぼう・玉ねぎはざく切り。
- 2.鍋にオリーブオイルを入れて熱し、ごぼう、玉ねぎ、きのこの順に炒める。炒まったらトマトケチャップを加える。
- 3.水を加え一煮立ちさせる。中火で5分ほど煮込み、塩コショウで味付けする。
- 4.フライパンに水を入れて沸騰させ、弱火にしたら塩と酢を入れて卵を落とす。卵が硬くなったら、おたまですくい出す。
- 5.器にスープを盛り、ポーチドエッグと粉チーズ・コショウをふってできあがり。
2.しめじとさつまいもの豆乳味噌スープ
ミルキーな味わいがおいしい豆乳味噌スープ。
脂質の摂りすぎを防ぐためにも、牛乳ではなく豆乳を使用するのがおすすめです。
さらにさつまいもは不溶性食物繊維を豊富に含む食材。水溶性食物繊維が多いきのこ類との相性も抜群です。
- ・さつまいも
- 1/2本(約100g)
- ・しめじ
- 1/2パック
- ・にんじん
- 中サイズ1/2
- ・豆乳(成分無調整)
- 150ml
- ・だし汁
- 150ml
- ・味噌
- 大さじ1
〈作り方〉
- 1.さつまいもは皮をむかずによく洗い、厚さ1cmほどの半月切りにし水にさらして水気を切る。
- 2.にんじんは皮をむいて短冊切り、しめじは石づきを取りほぐす。
- 3.鍋にだし汁と野菜を入れて中火で野菜が柔らかくなるまで煮る。
- 4.豆乳を加えて一煮立ちさせ、火を止めて味噌を溶かしいれます。
3.キクラゲとブロッコリーの卵中華スープ
海藻と勘違いされがちですが、キクラゲもきのこの一種。他のきのこと同様、不溶性食物繊維が豊富に含まれています。
コリコリとした食感はキクラゲならでは。中華風のスープで食卓にバラエティを加えてみるのもおすすめです。
- ・ブロッコリー
- 1/3房
- ・乾燥キクラゲ
- 4g
- ・卵
- 1個
- ・中華スープのもと
- 大さじ1杯
- ・水
- ・塩
- 少々
- ・ごま油
- お好みで
- ・ブラックペッパー
- お好みで
〈作り方〉
- 乾燥キクラゲを良く洗い、水かぬるま湯で戻す。柔らかくなったら再度揉み洗いし石突を取る。
- ブロッコリーを食べやすい大きさに切る。
- 水を入れた鍋にブロッコリーとキクラゲを入れて一煮立ちさせる。
- 中華スープのもと、塩を入れて味を整える。
- 強火にして溶き卵を流し入れ蓋を閉め、火を消して卵が固まるまで待つ。
- お好みでごま油とブラックペッパーをかけて完成。
【海藻類】を使ったスープレシピ2選
海藻類も水溶性食物繊維を豊富に含む食材です。
ある研究では昆布やワカメなどの海藻類に含まれる「アルギン酸」や「フコイダン」が腸内環境を整えるのに効果的だという結果も出ています。(※2)
4.わかめの塩麹スープ
発酵調味料の塩麹を使用したスープ。使用するわかめは、生のわかめでも乾燥わかめでもどちらでも大丈夫です。
時間をかけず簡単に腸活スープが出来上がります。
- ・乾燥ワカメ
- 適量
- ・水
- 300ml
- ・塩麹
- 大さじ1
- ・薄口醤油
- 大さじ1
- ・胡麻
- 少々
〈作り方〉
- 1.水を入れた鍋に乾燥わかめを入れる。
- 2.戻ったら火にかけ、ひと煮立ちさせる。
- 3.煮立ったら塩麹と薄口醤油を入れて味を調える。
- 4.再び煮立たせ、溶き卵を少しずつ流し入れ、仕上げに胡麻をふる。
5.とろろ昆布の簡単すまし汁
器に入れて混ぜるだけ、2分で完成するこちらのスープではとろろ昆布を使用します。
昆布はわかめと同様、腸活に嬉しい食材。
さらにとろろ昆布は薄切り処理されているため、他の海藻類に比べて内臓脂肪蓄積の抑制などに対して効果が発現しやすくなるという研究結果も出ています。(※3)
- ・純とろ 適量
- ・めんつゆ
- ・醤油
- ・お湯
- ・長ネギ
〈作り方〉
- 1.好みの量のとろろ昆布を器にいれる。
- 2.めんつゆ、醤油を入れ、そこにお湯を注ぎ入れ混ぜ合わせる。
- 3.お好みでネギなどの薬味をのっけて完成。
【玉ねぎ】を使ったスープレシピ2選
玉ねぎは善玉菌の餌となるオリゴ糖を多く含む食材です。
また玉ねぎに含まれる「アリシン」は血流を改善し、美肌効果、高血圧や動脈硬化の予防、疲労回復などに効果が期待できると考えられています。
6.玉ねぎ丸ごとスープ
玉ねぎを丸ごと1個使用した、玉ねぎが主役のスープ。レシピはとてもシンプルなので、簡単に作る事ができます。
新玉ねぎがおいしい季節には特におすすめの一品です。
- ・玉ねぎまたは新玉ねぎ
- 中1個
- ・水
- 500ml
- ・固形コンソメ
- 1~2個
- ・パセリや黒胡椒
- お好みで
〈作り方〉
- 1.玉ねぎの皮をむき、根の部分は包丁でくりぬく。
- ⒉水にコンソメ1個と玉ねぎ1個を入れ、落し蓋をして中火で30分程煮込む。
- ⒊玉ねぎが柔らかくなり、スープと馴染んだら完成。
- ⒋お皿に入れて、お好みでパセリや黒胡椒をふりかける。
※玉ねぎと新玉ねぎでは煮込む時間が異なるので様子を見ながら煮込む。
※お好みで写真のようにキノコなどを加えても美味しいです。
7.玉ねぎとコーンの豆乳味噌スープ
玉ねぎと缶詰のコーンを使用したスープ。
シンプルな材料ですが、2つの食材から甘みが出てとても贅沢な味になります。
ミルキーさをプラスするために豆乳を使用するのがおすすめ。牛乳と比べて脂肪分が無く、ギルトフリーに楽しめます。
- ・玉ねぎ
- 1/2個(100g)
- ・コーン缶
- 50g
- ・水
- 200cc
- ・鶏ガラスープ
- 小さじ1
- ・無調整豆乳
- 200cc
- ・みそ
- 大さじ1
- ・塩
- 少々
- ・オリーブオイル
- 小さじ1
〈作り方〉
- 1.玉ねぎは薄切りにする。
- 鍋にオリーブオイルを入れて熱し、玉ねぎを入れて弱火で透明になるまで炒める。
- 水、鶏ガラスープの素を入れて煮立たせ、水切りしたコーンを入れる。
- 全体が馴染むまで蓋をして弱めの中火で7〜8分ほど煮る。
- 豆乳を加えて弱火であたため、みそを溶き入れ、塩で味を整える。
※沸騰させないように注意。
おすすめ腸活食材のスープレシピ2選
その他にも腸活におすすめの食材はたくさん。スープであれば色々な組み合わせを楽しめます。
腸活におすすめな食材一覧はこちら▼
8.カリフラワーのポタージュ
カリフラワーは不溶性食物繊維を多く含む食材。不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸を刺激することでスムーズな排便を促すと考えられています。
休日の朝食や胃腸を休めたい時に作ってみてくださいね。スパイスのトッピングでおしゃれに、見た目も楽しんで。
- ・カリフラワー
- 1/2個(正味約300g)
- ・玉ねぎ
- 1/2玉
- ・オリーブオイル
- 大さじ1
- ・水
- 250cc
- ・アーモンドミルク
(豆乳でも可) - 100cc
- ・ナツメグ
- 小さじ1/2
- ・天然塩
- 小さじ1/2
- ・ピンクペッパー
(あれば) - 適量
〈作り方〉
- 1.カリフラワーを小房に切り分け、玉ねぎは薄くスライスする。
- 2.小鍋にオリーブオイルと玉ねぎを入れて弱火にかけ、しんなりとするまで炒めたら、カリフラワーを加えてツヤが出るまで炒める。
- 3.水を咥えて蓋をして中火で8分ほどカリフラワーがくたっと柔らかくなるまで煮る。
- 4.ミキサーにかける。
- 5.小鍋に戻しアーモンドミルクとナツメグを加える。塩で味を整えて沸騰直前まで炒めたら火を止める。
- 6.お皿に盛り付け、お好みでオリーブオイル、ナツメグ、ピンクペッパーを振って完成です。
9.味噌入りカボチャの豆乳ポタージュ
カボチャは水溶性食物繊維と不溶性食物繊維をバランスよく含む食材です。
味付けに味噌を使用することで、栄養をプラス。味噌に含まれる麹菌も熱によって死滅してしまいますが、腸内で善玉菌のエサになります。
- ・カボチャ
(種や皮を除く) - 250g
- ・玉ねぎ
- 1/4個
- ・バター
- 10g
- ・水
- 200g
- ・豆乳
- 200ml
- ・白味噌
- 大さじ1/2
- ・塩
- 小さじ1/2
〈作り方〉
- バターを入れた鍋で玉ねぎをしんなりするまで炒める。
- しんなりしたらカボチャを入れて蓋をして15分程煮る
※焦げ付かないように注意。焦げ付きそうな場合は水を少量加える。 - 粗熱をとってミキサーに移し、水、白味噌、塩を加得て滑らかになるまで撹拌する。
- 鍋に戻したら豆乳を加え混ぜる。
※沸騰させないように注意するとより美味しく仕上がります。
簡単スープで手軽に腸活を続けよう
今回は腸活食材をたくさん摂取できるスープレシピをご紹介しました。
腸内環境を整えるためには、毎日の継続が大切。
腸活の第一歩としてまずは腸活スープをお食事に加えてみてはいかがでしょうか。
参考文献
※1 Shimizu Takamitsu, Mori Koichiro,Ouchi Kenji,Kushida Mamoru,Tsuduki Tsuyoshi,マウスにおける内臓脂肪蓄積および腸Microbiotaに及ぼす日本のキノコの食事摂取の影響,2018
※2エマー・シャノン、マイケル・コンロン、マリア・ヘイズ、腸内微生物叢の潜在的モジュレーターとしての海藻成分,2021/6/23
※3山岸あづみ,軟化海藻類の分子調理学的変化の解析とメタボリック症候群の発生抑制機構,2018/6/14
記事の監修
岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。
INSTAGRAM : @yutaka411985 , @yourkins_official
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