掲載日 | 2022.11.01
更新日 | 2022.11.01

「腸が漏れる?」リーキーガットが起きる原因と治し方

掲載日 | 2022.11.01
更新日 | 2022.11.01
突然ですが、こちらのチェックシートを埋めてみてください。

□ニキビなどの肌荒れに悩んでいる
□乾燥肌に悩んでいる
□下痢や便秘など便通に異常がある
□食後にいつもお腹が張る
□花粉症やアトピーなどアレルギー症状がある
□偏頭痛がある
□生理痛が重い
□最近なんだかやる気が出ない
□疲れが取れにくい
□集中力が昔に比べて落ちた
□小麦製品を週に3回以上食べている
□添加物の含まれた食品が好き

いくつチェックがつきましたか?

0個だったあなた:素晴らしいです!もしかすると、この記事を読む必要もないかもしれません!

1~2個のあなた:腸が少し漏れているかも。出来ればこの記事を読んで、不調のない健康な状態を目指してみてください。

さて、3個以上チェックがついたあなた。
どうやら身体中で、様々な不調が起きているようですね……。今回の記事は、そんなあなたには“必ず”読んでいただきたい内容となっています!

もしかすると、あなたの不調の原因は「腸から有害物質が漏れ出していること」が原因かもしれません!

「腸が漏れるってどういうこと??」
大丈夫です!今回もわかりやすく一つひとつ説明していきます。

腸が漏れる?!本当に怖いリーキーガットとは

腸が漏れる?!本当に怖いリーキーガットとは

さてさて、今回のテーマは腸から有害物質や菌が漏れ出し、様々な悪さをしてしまう「リーキーガット症候群」についてです!

リーキーガット症候群とは、「漏れる」という意味のリーキー(leaky)と「腸」という意味のガット(gut)の2つの語句が組み合わさった言葉。

日本語では『腸漏れ』と訳されることもあります。 

腸から菌や有害物質が漏れ出すなんて信じがたい現象ですが、実際に多くの方の腸で起きている現象です。

腸や消化器官は毒素に触れやすい

そもそも、腸をはじめとした「消化器官」は、血管や筋肉、心臓や脳などの臓器と異なり「外部からの侵入物」に対して直接触れてしまう器官です。

そのため、消化器官には腸内細菌をはじめ様々な菌や毒素、異物が常に存在している状態です。腸や胃はこうした外部の「体にとってよくないもの」が体の内側に入り込むリスクを防ぎつつ、有益な栄養素だけを取り込んでいます。

しかし、リーキーガットを起こしていると、腸管粘膜の細胞の細胞の間から「食べ物の細かい成分」「菌」「悪玉菌が出した毒素」が血管の中に漏れ出してしまい、体の中を回ることになります。

当然、本来入り込んではいけないものを取り込んでしまうことになるので、体のあちこちに不調が現れてしまうのです。

リーキーガット症候群が起きる原因

それでは、なぜこのような状況が起こるのでしょうか?
こちらの図をご覧ください。

リーキーガット症候群が起きる原因

そもそも健康な腸は、細胞同士を隙間なくくっつけるノリのような「タイトジャンクション」と、腸管を覆う粘膜である「ムチン」により、バリア機能が作られています。

ただ、腸の細胞と細胞の間にまったく隙間がないと、それはそれで栄養素を体内に取り込むことができません。

そこで腸内では「ゾヌリン」という物質がこの細胞のつながりを適度に緩め、栄養を体内に取り込みやすくしています。

しかし、何らかの理由により「ゾヌリン」の分泌が活性化してしまうと徐々にタイトジャンクションが緩んでいき、最終的には内容物が漏れ出してしまうのです。

そうして発生するのが『腸漏れ』です。
そして、漏れ出した「菌」や「老廃物」は全身を巡る旅へと出ます。

その結果、疾患からなんとなく体調の優れない…という状態まで様々な不調に陥ってしまうのです。
詳しくは次の章で解説いたします。

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調

ここからは腸が漏れてしまった結果、全身でどんな悪さをするのかと言う話。

漏れ出した細菌や有害物質は腸内を抜け出したあと、血流にのり全身を旅します。そうしてあっちこっちで「これでもか!」と言うほど悪さをします…!

お腹のトラブルから始まり、肌、そして精神面にも…。
今回は腸漏れが及ぼす影響について、皆さまとも馴染みが深そうな5つの症状をピックアップして説明していきたいと思います。

①肌荒れ
②老化
③便秘、下痢
④慢性疲労
⑤アレルギー

①肌荒れ

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調①肌荒れ

腸内から漏れ出した物質がまずはじめに悪さをするのが皮膚です。

腸から滲み出た老廃物や有害物質は血液を通して全身をめぐるようになります。そして、その一部は皮膚にまでたどり着きます。

皮膚にとって菌や老廃物はまさに異物。そこで、私たちの皮膚は一刻もはやく、その有害物質を外に出そうとします。その結果、肌のターンオーバーや皮脂分泌バランスを乱す原因となってしまいます。

そして、最終的にニキビなどの肌荒れとなって私たちの肌に現れるのです。
ニキビケアにおいて、まずはインナーケアが重要となる理由もこの『腸漏れ』が関わってきてたのですね!

ニキビについては、以前こちらの記事にて全力でまとめています。
まだ読んでいないという方は、ぜひ一度読んでみてください!

②老化

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調②老化

いつまでも若く美しくいたい。
それは、女性なら誰しも思うことではないでしょうか?

ただ、その想いを拒んでくるのが腸漏れです
老化と聞くと誰しも平等におとずれ、避けることはできないというイメージを持たれるかもしれません。

実は、老化のスピードというのは生活習慣などにより変化し個人差があることがわかっています。
そして、そのスピードをはやめる要因の一つがリーキーガットです。

これは人間ではなくショウジョウバエを用いた研究なのですが、リーキーガットを起こしたハエは、代謝障害と免疫変化が起こり、老化したハエと似たような状態になったそうです。

人間だけでなくハエもリーキーガットになることに驚きですが(笑)、腸の状態により老化のスピードが影響を受けるとは本当に驚きです。

さらに人間を対象とした研究では、高齢者ほどゾヌリンの分泌が多くなることがわかっています。おさらいになりますが、ゾヌリンとは腸の細胞同士の結びつきを弱めリーキーガットを引き起こす物資でした。

つまり、高齢者ほど腸内でリーキーガットが起こっている可能性が高いということです。

皆さま、化粧品の使用などアンチエイジングには大分お金をかけてきたかとは思いますが、実は老化の予防において一番大事だったのは内側。腸漏れを防ぐことだったのです。

③便秘、下痢(過敏性腸症候群)

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調④過敏性腸症候群

過敏性腸症候群(Irritable bowel syndrome: IBS)とは、腹痛や下痢・便秘といったお腹にまつわる症状が長期的に続く疾患です。現代病の一つで、今ではなんと10人に1人がこの過敏性腸症候群の疑いがあると言われています。

そして、この疾患と腸漏れも大きな繋がりがりました。
と言うのも、数多くの論文によって過敏性腸症候群の患者の腸では、バリア機能が乱れ、リーキーガットが起きていることが報告されているのです。

その過敏性腸症候群の診断に使われるローマⅢ基準がこちら。

最近3ヵ月の間に、月に3日以上にわたってお腹の痛みや不快感が繰り返し起こり、下記の2項目以上の特徴を示す。

1.排便によって症状がやわらぐ
2.症状により排便の回数が変わる(腹痛や不快感により排便回数が増える)
3.症状によりに便の形が変わる(腹痛や不快感に伴い便秘や下痢になる)

要は数ヶ月にわたりお腹の調子が悪い状態が続き、便通に異常がある状態。自分も当てはまっているのかも…という方、多いのではないでしょうか?

もしかしたら、あなたのお腹の不調は過敏性腸症候群なのかもしれません。

さらに言えば、便秘や下痢がなかなか治らないのは、腸が漏れていることが原因だったのかもしれないのです…!

④慢性疲労

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調⑤慢性疲労

腸から漏れ出した有害物質が影響を及ぼすのは体調だけにとどまらず、なんと精神面にも。腸は第二の脳とも言われており、腸の不調はダイレクトに脳に影響を及ぼします。

「最近、なんだか疲れがとれない…」
そう感じた時、まずはじめに原因として疑うのはストレスや睡眠不足でしょう。しかし、もしかすると本当の原因はそこにはなく腸が漏れていることにあるのかもしれないのです。

ある研究では、カラダに特に異常が見られないにも関わらず、疲労感や倦怠感が続く「慢性疲労症候群」と腸内環境の関係が調査されました。

結果、慢性疲労症候群には「腸漏れ」が関わっていることが判明しました。菌が作り出した成分は腸を飛び出し、神経系にも影響を及ぼすのです。

⑤アレルギー

リーキーガット症候群が原因で引き起こされる様々な不調⑤アレルギー

アレルギー症状は腸盛れとの関わりが特に顕著
腸から血流に本来あるべきではない異物が入り込むと、当然それを排除すべく免疫機能が働きます。

そうすると慢性的な炎症につながり、免疫バランスの乱れが引き起こされます。そして結果、アレルギー症状として表に現れるのです。

皆さま、こんな経験はありませんか?
「今までまったく症状がなかったのに、急に花粉症になった…」

実は、急に花粉症が発症したのも腸が漏れたことが原因の可能性もあるのです。花粉症は一昔前まではあまりメジャーなアレルギー症状ではありませんでした。しかし、今や周りを見渡せば花粉症だという人ばかり。

このことからも腸漏れを起こしている人が年々増えていることが見えてきます…!

以上が様々な不調とリーキーガットの関係になります。
ただ、ここまで語ってきたものも論文によって相関が示された症状のみ。リーキーガットを起こした結果、どこにどんな影響が現れるかはまだ正確にはわかっていません。

漏れ出した毒素や菌が肌で悪さをすることもあれば、そのまま脳で悪さをすることもあります。

今後の研究により、さらに「こんなところにまでリーキーガットが関わっていたの?!」という発見があるかもしれませんね!

パンやうどんなど「小麦」が腸を傷つける?

パンやうどんなど「小麦」が腸を傷つける?

ここまで読んでいただければ腸漏れの恐ろしさは十分にご理解いただけたかと思います。それでは、ここからはリーキーガットがなぜ起こってしまうのか、その原因について深掘っていきましょう!

リーキーガットを引き起こしてしまう原因としてもっとも有名なのが「グルテン」です!
グルテンとは「小麦」などに含まれるタンパク質の一種で、小麦製品がもっちりふっくらするのはこのタンパク質のおかげです。

小麦と言えば、パンやうどん、ラーメンなど私たちが普段食べているあらゆるものに入っており、もっとも慣れ親しんできた作物のひとつです

「大好きでいつも食べている小麦製品が、実は腸にとっては悪影響を及ぼす食材だったなんて…」とショックを受けた人もいるかもしれません。

ただ、その小麦に含まれている「グルテン」が腸壁を傷つけてしまうことで、腸漏れを引き起こすことが数々の論文によって徐々に明らかになってきました。

グルテンがリーキーガットを引き起こす原因

それでは、グルテンが腸内にて悪さをしてしまう仕組みについてみていきましょう。
まず、グルテンは腸内に吸収されることで、グリアジングルテニンという2種類のタンパク質に分解されます。

この中でも厄介なのがグリアジン。
グリアジンはなかなか消化されず腸内にとどまり続け、腸壁に張りつきます。するとゾヌリンの過剰分泌につながり、腸漏れを発生させてしまうのです。

このグルテンによる腸漏れを防ぐための食事法が「グルテンフリー」です。

グルテンフリーとは

グルテンフリーとは

内容は「グルテン」を一切食べないと言うもの。

この食事法はもともとグルテンに耐性のないセリアック病患者さんのために作られました。それが、有名テニスプレイヤーのジョコビッチ選手が火付け役となり全世界で流行し、美容家の間でも話題になったという流れです。

グルテンフリーをすることで、リーキーガットの症状が改善したという報告は多数出ています。実際に私もほとんどグルテンを食べない生活をしていますが、小麦を食べる時と食べない時では、目に見えて体調の変化を感じています。

グルテンフリーの注意点

ただ、グルテンフリーを行う時には、注意をしなくてはいけないことも。それは小麦を抜くことで栄養バランスが崩れないようにするということ。

もちろん、小麦に含まれている栄養素はグルテンだけではありません。

例えば、小麦には腸内細菌のエサとなる「食物繊維」も豊富。ある研究によると、グルテンフリーをすることにより、かえって腸内の乳酸菌やビフィズス菌が減るという結果も…。

確かに私のようなグルテンとの相性が良くない人にとっては、グルテンフリーの効果は絶大です。ただ、もちろん体質的に小麦を食べても問題ない人もいます。

そこで、グルテンフリーが気になった場合はまずは2週間だけ「お試しグルテンフリー生活」を試してみてください。

2週間後、頭がスッキリするやお肌の調子がよくなったなど目に見える効果があった場合は、そのまま続けてみる。もし何の変化も見受けられなかったのであれば、そこでやめる、というのがお試しグルテンフリー生活のコツです!

また、グルテンフリーをする場合は、主食を玄米にする。野菜を意識的に取り入れる。こともお忘れなく!

小麦だけじゃない!腸漏れに繋がる生活習慣

小麦だけじゃない!腸漏れに繋がる生活習慣

腸管粘膜を傷つけ、腸漏れを引き起こすのはなにも小麦だけの仕業ではありません。その他の普段の食事から、意外な習慣まで関わっていました。

怖いのは腸漏れにつながる食品を知らず知らずのうちに口にしてしまっているということ。

何が腸漏れに繋がるのかをしっかり理解し、なるべく避ける避けるところから、まずははじめて見てください!

その食品や習慣というのがこちらになります。

①西洋的な食事
②果糖の摂り過ぎ
③アルコール
④食品添加物
⑤ストレス
⑥肥満

それぞれ、どのように腸漏れを引き起こすのか見ていきましょう!

①西洋的な食事

腸漏れに繋がる生活習慣①西洋的な食事

皆さまの中にも脂こい食事が好きな方が多いのではないでしょうか?
腸の漏れに繋がる要因の一つ目は「西洋的な食事」です。

ただ、西洋的な食事といってもヨーロッパ系の料理ではなく、ハンバーガーやピザ、肉などいわゆるアメリカ的な高脂肪な食事。ジャンクフードとも呼ばれるタイプのものです。

高脂肪な食事には、水溶性食物繊維がほとんど含まれていません。
それゆえに、西洋食ばかり食べていると腸内細菌が飢餓状態に陥ってしまいます。そうすると、なんと菌が腸の防御に大切なムチンを食べ始めてしまい、腸管粘膜の損傷を引き起こしてしまうのです。

菌ケア的におすすめな食事は圧倒的に「日本食」と「地中海料理」
それぞれ発酵食品や菌のエサとなる成分が豊富に含まれているのが特徴ですね!

②果糖のとりすぎ

腸漏れに繋がる生活習慣②果糖のとりすぎ

果糖(フルクトース)もリーキーガットの原因に。
ただ、果糖と聞くとフルーツを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、フルーツがダメなわけでは決してありません。

むしろ、私からしたらほとんどの方はフルーツの摂取量が足りていない印象です!
フルーツは水溶性食物繊維やポリフェノールが豊富で積極的にとって欲しい食材の一つ。

それでは果糖のとりすぎとは、何に気をつければ良いのでしょうか?

答えは「果糖ぶどう糖液糖」という成分。でんぷんから作られた液状の糖類で、清涼飲料水やタレなどに多く含まれています。

こちらの成分は味が美味しく保存料としても機能するため、幅広い食品によく使われている成分です。

そしてリーキーガットの原因となるだけでなく、果糖ぶどう糖液糖は老化の原因となる糖化のリスクも高まる可能性が示唆されています。

成分欄にて見かけた場合にはできるだけ避けて欲しい成分の一つです。

③アルコール

腸漏れに繋がる生活習慣③アルコール

私もアルコールは大好きでよく飲んでいるのですが、腸内細菌やリーキーガット的にはやはり良くないようです……。

慢性的なアルコールの摂取は、ムチンを減らし腸のバリア機能を壊してしまう原因に。

さらに、昨今の消毒の場でもアルコールが度々使用されているところを見ればわかるように、アルコールには殺菌作用も備わっています。

そのため、ムチンを減らすだけでなく、有益な菌も減らし腸内細菌バランスの悪化も招いてしまうのです。

しっかりと休肝日を設けるなど、お酒はほどほどに嗜む程度にしましょう。

④食品添加物

腸漏れに繋がる生活習慣④食品添加物

食品の品質の安定や保存性向上のために配合される食品添加物。
この食品添加物が腸内細菌にとって良くない影響を与えるのは、なんとなく想像がつくかもしれません。

ただ、その中でも特に気をつけて欲しいのが「乳化剤」
乳化剤はマヨネーズやアイス、マーガリン、ドレッシングなどに含まれており、本来混ざり合わない水と油をを混ぜるための成分です。

水と油を混ぜる…そうです!「界面活性剤」と同じはたらきをする成分です。

そして、界面活性剤は強すぎた場合、皮脂を過剰に洗い流してしまい、お肌にダメージを与えてしまいます。実はこれと同じことが「乳化剤」によって、あなたの腸内でも起きているのかもしれないのです。

どういうことかと言うと、腸内に吸収された乳化剤は腸管粘膜を傷つけ、バリア機能に支障をきたすということ。そして腸漏れへとつながり、あらゆる不調へと繋がってしまう恐れがあるのです。

⑤ストレス

腸漏れに繋がる生活習慣⑤ストレス

ストレスは腸漏れの大敵。

ある論文ではストレスと腸内細菌の影響を調査するために、被験者は4日間に渡りクロスカントリースキーに取り組みました。

4日間まるまるクロスカントリーという行為はなかなかに過酷で、高ストレス下であると言えます…!

結果はご想像の通り、実験終了後、被験者の腸は漏れまくっている状態に
腸内の炎症が大幅に増加したそうです。

とは言え、現代社会に置いてストレスをまったく感じないと言うのも無理な話です。

そこでアロマを焚いたり、マッサージをしたり、自分なりのストレスケア方法を見つけてみてください。

ちなみに私はいつも炭酸風呂にゆっくりと入ることで、日々の仕事の疲れなどを癒すようにしています。

炭酸風呂は手作りでも簡単にできますので、ぜひ一度試してみてください!

炭酸風呂の入浴剤の作り方

■材料
・重曹:大さじ3杯
・クエン酸:大さじ3杯
・塩:大さじ1杯

こちらを混ぜ合わせて浴槽に入れるだけ。
身体の芯から温めますのでオススメです!

傷ついた腸を治してくれる、最強の菌3選!

傷ついた腸を治してくれる、最強の菌3選!

リーキーガットを防ぐためにまず一番大切なことは、ここまで紹介してきた腸のバリア機能を損なわせてしまう食事・習慣を避けることです!

とは言え、「既にリーキーガットが起こっている場合はどうすれば良いの?」ということで、あなたの最後にリーキーガットでボロボロになったあなたの腸を回復させてくれる”最強の菌3選”を紹介したいと思います!

その菌たちが以下の3つです。

・アッカーマン・シアムシニフィラ
・サッカロミセス・ブラウディ
・ラクトバチルス・ラムノーサス

アッカーマン・シアムシニフィラ

腸管バリアを強くし、腸漏れを防いでくれる菌の代表格といえばこの菌!アッカーマン・シアムシニフィラです!

なかなかクセの強い名前をしていますよね(笑)
腸管粘膜の主成分「ムチン」が大好物なことからこの名前がつけられたそうです。

この菌、変な名前はしていますが実力は本物。
腸内でバリア機能を高める役割を果た巣だけでなく、悪玉菌の活動を抑える効果も担ってくれています。

また、アッカーマンシアムシニフィラ菌は痩せ菌のため、ダイエットにも嬉しい菌なんですよ!

アッカーマン・シアムシニフィラを増やすために効果的なのが緑茶カテキン、ブドウのポリフェノール、クランベリーのポリフェノールの3つ。

今夜の夕食の買い物がまだだという場合は、ぜひブドウを一房いかがでしょか?

・サッカロミセス・ブラウディ

サッカロミセス・ブラウディは細菌ではなく酵母。つまり真菌です。

ブラウディは腸内粘膜の強化によいとして近年注目されていて、世界中でもっとも研究がされている菌のひとつです。

「酵母や酵母菌が体に良い」というイメージをなんとなく持っている人も多いかもしれません。酵母菌はそれ自体に栄養が豊富なものが多く、腸内の善玉菌と悪玉菌のバランスを整えるなどの働きがあるとされています。

ただその中でも酵母菌ブラウディの力は別格
腸内環境の改善や保護に高い効果があると考えられているのです。

ブラウディは腸の粘膜機能を修正してくれる効果が示されています。
それだけでなく、下痢の症状も緩和してくれることがわかっているため、なんとなくお腹の調子が優れない…そんな時に積極的に摂取して欲しい菌です!

ラクトバチルス・ラムノーサス

そして最後に紹介するのがラクトバチルス・ラムノーサス。乳酸菌です!

やはり、今回も出てきました乳酸菌。
こちらの菌は本当に様々な効果が示されています!

悪玉菌抑制から善玉菌の増加、下痢の緩和、便秘改善…そして、リーキーガットの修復まで!

ラムノーサスが腸漏れの改善に対して効果を発揮する機序はまだ明らかになっていないところもあるようですが、どうやら腸で起きた炎症を抑えるという効果が関わってきているようです。

この菌はサプリなどにも良く使用されている菌ですので、気になった場合はぜひ調べてみてください!

終わりに

今回は「腸漏れ」、リーキーガットについてご紹介しました。

何度もくどいように「腸が漏れる」を繰り返してきましたが、私が皆さまに感じ取って欲しかったのは、腸漏れは特別な疾患などではなく、ごく身近で起こり得るということ。

ここまで腸漏れとは何かから、腸漏れが原因で引き起こされれる不調、悪化させる生活習慣までまとめてきました。

そもそも、腸漏れとは「腸のバリア機能が傷つき、腸から菌や老廃物が漏れ出す」という状態でした。

そして、そこから引き起こされる症状は便通異常から、肌荒れ、疲労感まで様々。もしかすると、あなたが抱えている不調は全て腸漏れだ原因だったなんてこともあるかもしれません。

また、腸漏れに繋がる生活習慣も紹介しましたね。
小麦をはじめとした普段何気無く食べているものが腸漏れに繋がることもご理解いただけたのではないかと思います。

このメディアが少しでも参考になり、あなたの日々の生活の助けになれば幸いです。

参考文献
Agata Binienda, Dietary Carbohydrates and Lipids in the Pathogenesis of Leaky Gut Syndrome: An Overview, Int J Mol Sci. 2020 Nov; 21(21): 8368.

Giacomo Caio, Effect of Gluten-Free Diet on Gut Microbiota Composition in Patients with Celiac Disease and Non-Celiac Gluten/Wheat Sensitivity, Nutrients. 2020 Jun 19;12(6):1832.

Sandro Drago, Gliadin, zonulin and gut permeability: Effects on celiac and non-celiac intestinal mucosa and intestinal cell lines, Scand J Gastroenterol. 2006 Apr;41(4):408-19

Alessio Fasano, All disease begins in the (leaky) gut: role of zonulin-mediated gut permeability in the pathogenesis of some chronic inflammatory diseases, Version 1. F1000Res. 2020; 9: F1000 Faculty Rev-69.

Andrea Michielan, Intestinal Permeability in Inflammatory Bowel Disease: Pathogenesis, Clinical Evaluation, and Therapy of Leaky Gut, Mediators Inflamm. 2015; 2015: 628157.

Chloe Terciolo, Beneficial effects of Saccharomyces boulardii CNCM I-745 on clinical disorders associated with intestinal barrier disruption, Clin Exp Gastroenterol. 2019; 12: 67–82.

S. Du Preez, A systematic review of enteric dysbiosis in chronic fatigue syndrome/myalgic encephalomyelitis, Syst Rev. 2018; 7: 241.

Hiroshi Fukui, Increased Intestinal Permeability and Decreased Barrier Function: Does It Really Influence the Risk of Inflammation?, Inflamm Intest Dis. 2016 Oct;1(3):135-145.

J Philip Karl, Changes in intestinal microbiota composition and metabolism coincide with increased intestinal permeability in young adults under prolonged physiological stress, Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol. 2017 Jun 1;312(6):G559-G571.

Yuji Naito, A next-generation beneficial microbe: Akkermansia muciniphila,J Clin Biochem Nutr. 2018 Jul;63(1):33-35.

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
X : @yutaka_shimo

プロフィールを見る