掲載日 | 2023.01.27
更新日 | 2023.01.27

「本当のニキビケア」で揺らがない肌を手に入れる

掲載日 | 2023.01.27
更新日 | 2023.01.27
「ニキビ」。

きっと誰もが経験のある肌トラブルのひとつですが、意外とその本当の原因には気付いていない方が多いと感じます。

特にニキビに悩んでいる方からよく聞くのが

「できたニキビがなかなか治らない!」
「顎やおでこなど、同じ場所に何度も繰り返している」
「色々なケアを試したけど本当に何がいいのかがわからない」

といった声です。

今回はそんな皆さんに、菌の視点で考える「本当に肌を変えるためのニキビケア」をお伝えします。
もうニキビケアに迷わず、根本ケアで揺らぎにくい美肌を目指しましょう。

ニキビケアに本当に必要な「腸」からのアプローチ

美容皮膚科やニキビケア化粧品など、世の中には様々な「ニキビ対策」が溢れていますよね。
ただ根本的に大切なのは、「内側と外側、両方からのアプローチ」です。

ニキビケアというと化粧品や洗顔など、外側からのケアをまず考える方が多いでしょう。

でも忘れてはいけないのが、カラダの内側のこと。

なぜならニキビの原因も大元をたどると、「腸内環境」や「食事」と関係しているからなのです。

「腸漏れ」もニキビの原因だった

ニキビのような肌トラブルを招く原因として、覚えておきたいのが「腸漏れ」。

これは簡単に言うと、腸内の「バリア機能」が乱れ、本来外に出ないはずの有害物質が体内に流れ出てしまう状態です。

腸内粘膜は通常は「ムチン」という物質が内側からバリア機能を果たすことによって、守られています。
しかし食生活などが乱れると、このバリアも弱まってしまうことが。

するとバリアしきれなかった有毒物質が腸から漏れ、体内を巡り、その一部は皮膚にまでたどり着きます。
その結果、肌のターンオーバーや皮脂バランスにまで影響を与え、ニキビのようなトラブルとなって表れるのです。

つまり「腸漏れ」が原因のニキビを防ぐためにも、日頃から腸内環境を整えておくことが重要なのですね。

リーキーガット症候群について詳しくはこちら▼

「食生活」が過剰な皮脂の原因になる理由

「腸漏れ」を防ぐためにも食習慣が大切ですが、ニキビと「食」の関係はそれだけではありません。

実は食事の中でも、特に過剰な皮脂分泌を招くとされるものがあります。

それが

  1. 高糖質な食事
  2. 乳製品

の2つです。

高糖質な食事で皮脂分泌が過剰に

高糖質な食事といえば、白砂糖や白米などの炭水化物が代表的。

もちろんエネルギー源として必要な糖質ではありますが、白米のように「高GI」の食品は血糖値を上げやすいという特徴があります。そして、血糖値が急上昇すると、身体はそれを下げるための「インスリン」というホルモンを分泌。

このインスリンが男性ホルモンの働きも活発にするため、皮脂分泌につながるという側面があるのです。
そのため、糖質の摂りすぎには注意が必要。

「チョコレートなどのお菓子を食べるとニキビができる…」なんてよく言われているのには、実は確かなロジックがあるのですね。

米、もち、うどん、パスタ、パン、ラーメン、ケーキ、チョコレート、ドーナツ、キャンディ、砂糖の入ったジュース など…

こういった食べ物は特に糖質が高く、血糖値が急上昇しやすい食べ物の代表例。

多く摂っていると感じたら、お肌のために見直してみましょう。

乳製品

ヨーグルトなどは体に良いイメージもあると思いますが、実は乳製品には「アンドロゲン」という男性ホルモンが含まれます。

乳製品を摂りすぎてこのアンドロゲンが増えてしまうと、ホルモンバランスが乱れる原因に。
皮脂分泌にも関わる女性ホルモン・男性ホルモンが乱れることで、皮脂が過剰に分泌されてしまいます。

その結果、高GIの炭水化物同様に、皮脂分泌が促されニキビができやすくなってしまうのですね。

ニキビの気になっている方は、まずは期間を決めて2〜3週間。乳製品や高糖質の食品を意識的に控えてみると、違いを感じるかもしれません。

美肌のための菌ケアで何を食べたらよいかはこちら▼

ニキビを引き起こす「菌」のお話

ニキビの原因は腸内環境など内側の問題も大きいですが、もちろん体の外側にも関係しています。

そして体の外側=皮膚にも、常在菌がいますよね。
ここでも「菌」が関わっているんです。

実はほとんどの場合、ニキビができることに関わっているのは

  • アクネ菌
  • マラセチア真菌

といった2種類の菌です。

アクネ菌」のことは「ニキビの元」のようなイメージで、ご存知の方も多いかもしれません。
ただ実はアクネ菌自体は本来悪い菌というわけではなく、誰の肌にでもいる一般的な常在菌です。

基本的にアクネ菌は肌に潤いをもたらす役割を持っていて、大切な菌でもあります。

ただそのバランスが過剰になると、ニキビの発生に関わってくることがあるのです。
バランスが取れていれば問題ないのですが、アクネ菌が過剰になるとニキビにつながってしまうのですね。

そして「マラセチア真菌」は、背中ニキビなどの原因になる、ちょっぴり厄介な菌。
こちらも増えすぎてしまうと炎症性の物質を分泌し、様々な肌トラブルの原因になってしまいます。

ニキビには基本的に、このどちらかの菌が大きく関わっていると考えられているのです。

美肌菌とお肌の関係についてはこちらでも詳しく紹介しています▼

「ニキビに抗生物質」は間違い?意外な落とし穴

我々が以前アンケートを行ったところ、「ニキビ治療として抗生物質を使用したことがある」と答えた方がなんと56%もいることがわかりました。

確かに皮膚科でニキビの治療として、抗生物質を出される例もあります。
ただ中には「以前体調を崩した時に出された抗生物質を、ニキビが気になる時に飲んでいる…」といったお声も。

確かに炎症の原因菌を減らすために抗生物質を使う、というのは治療として合理的な考え方です。
ただ医師の診断なく自己判断で抗生物質を使用するのは、実はとても危険な行為。

しかも抗生物質を使用することには、

・抗生物質の効かない細菌が現れてしまう

・抗生物質の副作用

・抗生物質は細菌にしかアプローチできない

といったデメリットも考えられるのです。

まず「効かない細菌が表れる」というのは、抗生物質を使用し続けることで耐性ができてしまう可能性を指します。

実際に「エリスロマイシン」と「クリンダマイシン」という抗生物質に関しては、時代とともにこの抗生物質が効かない菌も現れた、という論文があるほど。

さらに、抗生物質はあらゆる菌を殺してしまう薬のため、「良い菌にまで働いてしまう」といった副作用も考えられます。
これは抗生物質を続けることで、体によって良い働きをする常在菌も減らしてしまい、バランスが乱れ不調がでてしまうといったことに。
実際に抗生物質を摂り続けたことで、被験者の13%が膣カンジダになってしまったという研究結果もあるのです。

そして意外と知られていないのが、抗生物質がアプローチできるのは「細菌のみ」という事実。
「ウイルス」や「真菌」は「細菌」とは違いますから、抗生物質では対処できないのですね。

しかしニキビの発症に関わっている「マラセチア」は、実は真菌の一種です。
このことからも、抗生物質が全てのニキビ原因にアプローチできるとは限らない、ということも言えるでしょう。

抗生物質は医師の指示がある場合に、適切な指導のもとで使用することに留めましょうね。

「菌」目線での最適なニキビケアとは

抗生物質も場合によっては必要かもしれませんが、なるべく自然なかたちでニキビを抑えるにはどうすればいいのでしょうか。

ここでカギを握っているのが、「美肌菌」とも呼ばれる「表皮ブドウ球菌」。
「表皮ブドウ球菌」は美肌菌の呼び名のとおり、お肌の潤いやバリア機能にも関わっている菌です。

そしてそれだけでなく、表皮ブドウ球菌は「悪さをする菌を抑えてくれる」という一面も

まさにニキビの原因となっているアクネ菌の過剰な増殖なども、表皮ブドウ球菌が優勢な状態であれば、起きにくくなると考えられるのです。

「美肌菌」のはたらきや増やす方法について詳しくはこちら▼

今日からできる「菌目線でのニキビケア」3つのポイント

ニキビに腸からアプローチする、内側のお話は理解いただけたでしょう。
しかし菌目線でのニキビケアとは、具体的にまず何からすればいいのか。
そこで菌の目線でまず意識していきたい外側のケアが、この3つのポイントです。

表皮ブドウ球菌を増やす

ニキビの原因のひとつが、アクネ菌の増殖。
そしてそのアクネ菌の過剰な増殖を抑え、お肌に潤いも与えてくれるのが美肌菌である「表皮ブドウ球菌」です。

この表皮ブドウ球菌は、

  • 洗顔などによる洗いすぎ
  • 化粧品に含まれる防腐剤や界面活性剤の影響

などによって数が減ってしまうと考えられています。

そのため、日々の洗い過ぎや、過剰なスキンケアも注意したいポイント。
W洗顔をやめてみたり、朝晩洗顔しているなら夜だけにしてみるなど、良い菌を洗い流しすぎない習慣も大切です。

今までスキンケアアイテムをたっぷり使っていた方は、そんなシンプルケアに変えてみることでも違いがあるかもしれません。

アクネを増やさない

表皮ブドウ球菌を保つとともに、「アクネ菌の増殖を防ぐ」というのもニキビケアでは大切なポイント。
特にスキンケアでできることとしては、アクネ菌を増やしやすいやすいとされる成分を控えることです。

・グリセリン

・高オレイン酸オイル

このような成分は、ニキビが気になっている方にとっては少し注意が必要。
例えばグリセリンはごく一般的な保湿成分で、乾燥が気になる方にとっては相性が良いこともあるでしょう。

ただグリセリンはアクネ菌を増やす傾向があるので、ニキビ肌の人は合わないことも。

同様にオリーブオイルや椿油に含まれる「オレイン酸」も、アクネ菌のエサとなりやすい成分です。

もちろん基本的には一般的な保湿成分として有用ですので、「グリセリンやオレイン酸全てが悪」というわけではありません。ただすでにニキビ肌の人は、グリセリンの多いアイテムは控えてみると良いことが考えられます。

肌を弱酸性に保つ

本来健康な肌は「弱酸性」に保たれているのですが、これが「アルカリ性」に傾くと肌トラブルが起きやすくなってしまいます。

それはアルカリ性に傾くことで肌のバリア機能が弱まったり、悪さをする菌が増殖しやすくなってしまうため。

ニキビに深く関わる「アクネ菌」や「マラセチア」も、お肌が弱酸性から少しアルカリ性に傾いた「pH6.0以降」で悪さをしやすくなることがわかっています。

お肌がアルカリ性に傾く原因としては「蒸れ」もあり、最近多い「マスクをしている部分の肌荒れ」も、この蒸れが関係しているかもしれません。

マスク蒸れを完全になくすのは難しいですが、普段から弱酸性の化粧水や洗顔を使うなど、お肌が弱酸性に保たれるような意識をしてみてくださいね。

美肌菌を意識した化粧品成分選びはこちら▼

菌目線で内側・外側からのニキビケアを

腸内細菌や、美肌菌。
身体の常在菌の働きを味方につけることで、根本的なニキビケアを目指すことができます。

そのためには内側・外側両方のアプローチが重要。
菌たちのチカラが生きる環境を整えて、繰り返すニキビとはサヨナラしていきましょう。

記事の監修

株式会社KINS代表、菌ケア専門家
下川 穣

岡山大学歯学部を卒業後、都内医療法人の理事長(任期4年3ヶ月)を務める。クリニック経営を任されながらも、2,500名以上の慢性疾患に対する根本治療を目指した生活習慣改善指導などを行う。
医療法人時代の日本最先端の研究者チームとのマイクロバイオーム研究や、菌を取り入れることによって体質改善した原体験をきっかけに菌による根本治療の可能性を感じ、2018年12月に株式会社KINSを創立。2023年8月にシンガポールにて尋常性ざ瘡(ニキビ)に特化したクリニックを開院。

INSTAGRAM : @yutaka411985 ,  @yourkins_official
X : @yutaka_shimo

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